柚子の木は植栽した直後には樹形が十分に整っていないため、季節を選んで調整しなければいけません。寒さには少し弱い性質があることから、定植は十分に温かくなる4月頃の時期を選んで行いましょう。
剪定の作業1年目
当然ながら、寒冷地の場合には若干は遅らせるなどの対策も必要になります。剪定の作業は1年目に行うのは早すぎますから、最初の段階では樹勢が大きくなるように育てることが大切です。夏を迎える段階では成長期に入り、2年目に向けて期待を膨らませることができます。
剪定の作業2年目
2年目の3月には、剪定を行うための時期が初めて到来します。具体的な方法では、葉が密集する部分を切り落として、風通しを確保する作業を行います。この段階では成長期にあたるため、大胆に切り落としてしまうのはよくありません。
余計な部分だけを切り落として、今後の成長を促進させる作業を行うことが基本です。本格的に収穫したい場合に加えて、樹形を美しく整えるためには、主枝を3本ほどに絞って剪定を行う方法も使えます。この作業では誘引も行いながら、整った形になるための工夫を施していきます。
全ての実を摘果は重要
植栽してから間もない時期であっても、柚子の木は結実するようになるわけですが、これを残しておくと厄介なことになります。
柚子の木が幼い段階では、果実よりも枝木のほうに栄養を行き渡らせるために、全ての実を摘果しておきます。
この作業については、春の時期よりは前に行うことになります。摘果を行ってから春の剪定作業をすれば、初夏から盛夏の時期にかけては枝木に十分に栄養が浸透していきます。
全てを摘果する作業については、最初の3年程度を目安にして行います。徐々に樹勢が大きくなる途中で、摘果する数を微妙に調整しながら、今後の成長期を見守っていくのが基本です。
柚子の木が大きくなったら切り返し剪定
柚子の木が十分に大きくなると、樹勢も同時に発達することから、切り返し剪定も本格的に行う場合があります。
ところが、十分に成長した段階でも切り過ぎれば悪影響が出るため、元気な花芽は慎重に残しながら行っていきましょう。
上に向かって極端に伸びている徒長枝の長さも調整しながら、全体的な樹形も整えていけば、結果的には収量も安定した状態になります。
この作業は5年目以降も継続的に行えば、限られた広さの庭であっても大きさを制限することができます。基本の作業を一度でも省いてしまえば翌年の生育に影響しますから、面倒なようでも毎年の習慣として続けていくことが大切です。