ヤマボウシの実って食べられるの その食べ方と効能

庭木の種類・知識

白い可愛い花を咲かせるヤマボウシ、私たちの身近でも意外によく見かけます。

 

ヤマボウシの実は食用で、しかも美味しい食べ方が豊富にあります。

 

そんな気になる植物、ヤマボウシについて調べてみました。

ヤマボウシってどんな植物?

ヤマボウシは漢字で山法師または山帽子と書けます。

 

ミズキ科に属しハナミズキとは親戚関係にあり、5~10メートルくらいの高さにまで成長し、灰褐色の幹に楕円形の葉と淡黄色の小さな花をたくさん咲かせます。

 

6~7月の間に開花し、9月頃に果実が赤く色づき、熟すと地面に自然に落ちていきます。

 

果実は食用可能で直径1~3センチの球体になり、独特のぶつぶつした表皮がある外見が特徴的です。

 

本州から九州、および朝鮮半島や中国まで広範囲に分布し、山地に自生するものの他にも街路樹、庭園樹、公園樹としても使われます。

 

乾燥には弱いためみずみずしく土壌を保つことが上手に育てるコツです。

ヤマボウシの栄養価

見た目のぶつぶつが食用に見られないせいか、意外と知られていない事実ですがヤマボウシの実は食べられます。

 

9月頃に実りはじめ、赤みが増してきて地面に落ちたものが食べごろです。

 

味には特有のほのかな甘味があり、マンゴーやバナナの感じと似ているといわれています。

 

またヤマボウシには各種の栄養分が豊富です。

 

ビタミン類やカロチン、さらにブルーベリーに含まれるアントシアニンも多く含まれています。

 

美肌や腸内環境の整備、体調を整えるといったアンチエイジングをサポートし、また疲労回復や滋養強壮などにも効果が期待される成分です。

 

実を乾燥させたものには下痢や腹痛などお腹の不調を予防する働きを見られることもあり、味だけでなく健康の面でも大変貴重な果物です。

ヤマボウシの食べ方

ヤマボウシには4つの食べ方があります。

★生食
★乾燥させる
★ジャム
★果実酒にする

 

このように汎用性も大変高く、庭で収穫できたものを手軽に毎日の食卓に取り込むことも十分可能です。

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おすすめのレシピ

上記の4つの食べ方について、それぞれポイントやおすすめレシピをまとめてみました。

生食の方法

ヤマボウシを生食する場合は、外側の皮をむいて中の果実を食べます。

 

実が熟して下に落ちてきたら食べごろで、指が傷つかないように注意しながら、赤っぽくごつごつした皮をはいでいきます。

 

2つに割ってみると、プラム色のような山吹色になっていますが、小さな種が多いため可食部分は少な目です。

 

ふんわりした香りと甘味に、やみつきになる人も少なくありません。

ドライフルーツとして食べるには

生食と同様にぶつぶつの皮をむいてから、天気がいい日にベランダなど陽当りのいい場所で、ザルなどに果実を開けそのまま天日干しします。

 

この時に重ならないように注意し、また表面が乾いてきたら裏返し、満遍なく乾燥させましょう。

 

なお乾燥させる前、少量のレモン汁を振りかけると変色を防止します。

ジャムにする場合

ヤマボウシをジャムにする場合のコツは、果実事体に甘味が強いので、砂糖の分量は様子を見ながら加えていきましょう。

 

また出来上がりはさらっとした仕上がりでも時間がたつと粘性が出るので、煮詰め過ぎないように気を付けましょう。

 

洗って水を切ったヤマボウシの身をボールなどに入れ、その上から分量の40%から50%くらいの砂糖をまぶし、1時間以上置きます。

 

鍋に移して中火にかけ、2分ほど沸騰させたらザルなどに開けて一度濾します。

 

濾した身に黒ずみ防止のレモン汁を少量加え、木べらで底をかき混ぜながら煮詰めていきます。

 

煮沸消毒した瓶に流し入れ、冷蔵庫で保存します。

果実酒にして漬け込む

煮沸消毒した容器にしっかり洗ったヤマボウシの実を入れ、適量の氷砂糖をくわえ約3倍量のお酒を加えます。

 

この時、アルコール度数は35度以上のもの、または市販のホワイトリカーなどがおすすめです。

 

2カ月くらいしたら飲み頃です。

まとめ

独特の外見のため多くの人から食べられると思われないヤマボウシ、しかしその実態は栄養満点の甘くて美味しいフルーツでした。

 

食べ方のヴァリエーションも豊富なので、ぜひとも自宅のスペースで収穫してみたいものですね。