まだ寒さが残る3月に梅の花は見頃になります。桜より少し早いですが、梅の花はとても素敵です。
樹木の中には屋久杉のように何千年も生きるものがありますが、梅の木の寿命はどれほどでしょうか。
梅の木の寿命について調べてみました。
梅の木の古木200年以上の寿命
出典 : 天然記念物 朝鮮ウメ
現存する木で樹齢がはっきりわかっているのは伊達政宗が朝鮮から持ち帰った梅の木で樹齢が220年・300年以上とも言われていいます。
一般的な庭木としては100年以上の樹齢もありますから上手に世話をすれば、長く生きてくれることがわかります。
梅の木を庭木として楽しむ寿命は
梅の木の実を期待せずに観賞用として考えるなら普通に管理されているならば親から子供、お孫さんの代まで寿命としては70年~100年は長く楽しめ庭木です。
上手に手入れをしていけば、100年以上は生育できます。樹齢が大きくなれば、幹の内部に空洞が生じ侘び寂びを感じる日本的な庭木になるでしょう。
また、梅の木を収穫したい農作物として考えるのであれば25年くらいになります。梅農家などでは、25年くらいたつと梅の実の収穫が極端に落ちるため古い梅の木を伐採して新たに新植するそうです。
梅の木を長寿に育てるには
梅の木を長寿に作り込むつもりなら、はじめの数年は木作りを優先して、強い剪定をしないできちんとした木を作るのがポイントであろうと思います。
庭木の美しさを考えると老木のほうがわびさびがあって価値が高いですが、実を収穫したいと考えたら若い木のほうがいいのです。
どちらを選択するかで寿命がだいぶ違ってくることがわかります。
多くの人は、近所のホームセンターで苗を購入することになります。
購入時の大きさによりますが、植えてから1、2年で開花して4、5年でたくさんの実がなるようになります。
一本では受粉がうまくいかない場合もあるということなので、違う品種をもう一本植えておくといいとのことです。
確かに素人からすると木の違いを理解するのは難しい話だと言えます。
しかし、よく考えればわかることですが、自然に近い形のものであれば樹齢が長いのは理解できることです。
梅の木の枯れを予防するには?
では、梅の木が枯れないようにするためにはどのような対策をとっていけばよいのでしょうかそのポイントを説明していきます。。
大事に育てている梅の木が枯れないようにするための予防対策は下記の通りです。
適度に剪定をする
混みあったいらない枝を剪定し、風通しをよくすることで病害虫が付きづらくなります。
また、幹まで日光が当たることで、養分の吸収が活発になって健やかな梅の木になります。
病害虫の対策をとる
病害虫防除の薬剤を散布することをお勧めします。
薬剤は病害虫の種類に合ったものを使用してください。種類によって効果がない薬剤だと、その病害虫に効果がない場合もありますので、適合種を見極めて使用しましょう。
水はけのいい土壌に植える
梅は水はけの悪い、粘質土な土壌を嫌います。
万が一、水はけが良くない、粘質土な土を用いているとすればは、有機質が多い土壌に植え替えてください。
梅の木は大したことないお手入れや状況作りによって寿命が影響されます。
梅の木をいつまでも生き生きと育てていきたいならば、上記で述べた3つのことにご注意ください。
庭に植えるならどんな梅の木がいい
梅の木の品種改良というのは、樹形と一緒に花を観賞することに力を入れて品種改良を行ってきた観賞用の「花梅」と、肉厚でおいしい実を収穫することに力を入れて品種改良されてきた「実梅」とに大きく分類されます。
実際にご家庭で楽しむのなら、花梅よりも実梅のほうが実を収穫することを考えて作られた品種であるので花も実も楽しむことができ、育てるのが比較的簡単なので、ご家庭にはぜひともあったらうれしい果樹のひとつです。
代表的な実梅の種類を紹介します。
実がなる種類の梅の木
- 豊後(ぶんご)花はピンクの花で一重と八重があり開花は遅く実は大きい品種でジャムなどに最適で観賞目的でも植えられる。
- 白加賀(しろかが):花は白い花で実は大きい品種できちんとした花を咲かせ繊維分が多くない。
- 南高(なんこう):花は白花で実は大きく国内でいちばん栽培の多い品種で梅干し用として人気のある品種。
- 甲州最小(こうしゅうさいしょう):花は白花で一重咲きの小輪実は小きく小梅の代表品種
まとめ
梅の木の寿命についてご紹介してきました。
収穫した梅で梅干しを手作りする人は減ってしまったように感じます。
梅干しを手作りしようとした場合、塩分濃度が20%は必要になるのです。
最近の若い人はしょっぱすぎて食べることが出来ません。
市販品の梅干しは添加物をたくさん入れることで塩分濃度を下げたり甘くしているので、本物の味とは大きく異なるのです。
しょっぱい梅干しをたくさん作っても使い道に困るかもしれません。
ホワイトリカーを買ってきて梅酒を作ったり、たくさんの氷砂糖を入れて梅ジュースを作ったほうが家庭ではいいです。
家庭で消費できるモノを作った方が価値がありますし、作っていて楽しいです。
庭に木を植えるなら実がなるものが楽しいですし、世話をしていてやりがいがあります。
庭に植えられた梅の木をイメージしながら、どのように活用できるか考えてから植えることが大事です。
そうするなら、木を最大限に生かすことが出来ますし、剪定も楽しく行うことができます。
親子二代三代と世話される木があるというのは素敵な話です。
家族で話し合ってから植えるなら共通の話題になって家族の絆が強まるに違いありません。