ツツジは、日本の気候によく合った植物で、あまり手をかけなくても元気に花を咲かせるため、初心者にも育てやすい植木です。
肥料を与えなくても枯れてしまうことは少なく、花を咲かせますが、色鮮やかでびっしりとたくさんの花を咲かせるには、適切に肥料を与える必要があります。
肥料を与えるポイントは、肥料を与える時期と、肥料の種類の二つ。この二つのポイントをしっかりおさえて鮮やかな色の花が咲く元気なツツジを育ててみましょう。
ツツジに肥料を与える時期
ツツジに肥料を与える時期は、1年に3回。
お礼肥
まずは、お礼肥といって、ツツジの花が咲き終わった5月~6月に与えます。これは、花を咲かせたあとの疲労回復を行い、一年間健康な状態を維持する目的があります。花を咲かせるには、多くの養分を使ってしまうため、開花後はしっかりと肥料を与えて養分を補充する必要があるのです。
追肥
次に肥料を与える必要があるのは、9月の下旬ごろです。これは、追肥といい、ツツジは9月の下旬ごろに株がもっとも充実するため、株が成長する際に必要な養分を追加で与えるために行います。
寒肥
そして、最も大切なのが、根が休眠期に入る1月中旬ごろに与える寒肥です。ツツジの根は1月ごろより休眠期に入り、冬の間ずっと休眠します。この時期にしっかりと肥料を与えることで、休眠中にたくさんの養分を蓄えることができます。そうすることで、春の開花時に花の芽を増量することができたり、一年間の健康を維持したりすることができるのです。
ツツジの肥料の種類と与え方
では、どのような肥料を与えるといいのでしょうか。
ツツジには、緩効性化成肥料
ツツジには、いずれの時期にも、緩効性化成肥料がおすすめです。
緩効性肥料とは、肥料の成分が溶け出すスピードが緩やかなため、肥料の効き方がゆっくりで、一定期間効果が長続きするというメリットがあります。また、肥料がゆっくりと溶けていくため、根が肥料焼けを起こすことを防ぎます。
特に、根の休眠期に肥料を与える寒肥では、冬の間に栄養分が土の中にしっかりと行き渡り、春に新芽をたくさん増やしてくれるため、緩効性肥料は非常に効果的です。
幹に肥料焼けが起こらないように肥料を与える
肥料を与える際には、幹に肥料焼けが起こらないように、幹の近くは避けます。枝の先端がある真下に深さ10センチ程度の穴を掘り、肥料を与えるとよいでしょう。
元気なツツジを育てるには、緩効性化成肥料を、開花時、9月下旬、1月中旬の一年に三回しっかりと与える。このポイントをおさえて、ぜひ春先には色鮮やかできれいなツツジを咲かせてみてください。