徒長枝とは伸ばしっぱなしの枝の事を言います。特に枝が強くしなりもしっかりしているので、ぶつかると痛みを感じてしまうほどの枝を指しています。
読み方もなじみがありませんから知らない人も多いのですが、「とちょうし」と読みます。一方向に伸びるはずの枝がほかの枝に絡むように伸びている枝の事を指したり、葉と葉の間に距離がある枝の事を指したりしますが、いずれにせよ樹形を崩してしまうために剪定が必要になる枝のことです。
徒長枝の剪定は技術が必要
剪定技術としては枝を切って形を整える、風通しや日当たりを良くすることで枝をまっすぐに伸ばせるように調整する技術が必要になります。
まっすぐに伸びていても垂直に伸びている枝も害虫の巣になったり、悪天候で折れやすいので剪定が必要になります。全体のバランスを考えて長さと他の枝との間隔を考えながら剪定しなければならないため、どの枝をどのくらい剪定するかという判断と実行に関しては高度な技術と経験が必要になります。
剪定が残した枝をきれいに伸ばすためだったり、栄養不足にならないように選別するものだったり、実が育たなくなることを予防するためのものであるのに対して、つる性の果物や野菜を間引く作業を整枝と呼んでいます。
本来自然の中で育つ木はどんどん枝を伸ばして自然な造形美を目にすることができます。しかし庭木や庭園の樹木に関しては、美観という点や害虫から保護するという目的のためにどうしても剪定しなければなりません。
徒長枝以外にもいろいろな枝の剪定方法がある
しかし剪定することで抵抗力が弱まるというデメリットもあります。形を整えるだけでなく、どの枝をどの長さまで伸ばすかをあらかじめ考えに入れて剪定する技術を求められることになり、枝を取り除くのにも時間がかかります。
徒長枝以外にも車枝やひこばえ、返り枝などの剪定方法もあります。絡み合った枝や平行に伸びた枝、いずれ枯れ枝になってしまうものを見極めて剪定しなければならないため、剪定業やガーデンデザイナーには実績や信頼が重要になるということは言うまでもありません。
徒長枝の剪定は特殊技術
徒長枝とはもともと実をつける果実の樹木で利用される剪定方法ですが、基本的には丈夫な枝を残して、違いが少ない場合には枝の先にあるほうを剪定します。本数が多い時には枝元から切りますが、本数が少ない場合には半分以上残して切ります。
またかんきつ類は種類によって、剪定方法が異なるなどはさみを入れる時の心構えも目標も違うのです。毎年手入れをしている樹木と2年ごとに手入れをしている樹木、全く手つかずの樹木でも手入れが違うなど、剪定された樹木がその分のエネルギーをプラスに利用できるように配慮しなければならないという特殊技術なのです。