トキワマンサクはマンサク科トキワマンサク属の常緑小高木です。日本の本州中部地方以南、中国南部や台湾、インド東北部に分布しています。
トキワマンサクはかつて中国特産の植物と考えられていました。1905年、中国から我が国に輸入されたランの鉢に付いていた苗が開花して、この名称が付けられました。
その後、同種の樹木が1931年に伊勢神宮で発見され、やがて日本の他の地域や南アジアでの分布が確認され、中国特産でないことが判明しました。
名称にマンサクとあり、花の形が似ていますが、マンサクは落葉樹で樹高が10mを超える喬木で、トキワマンサクとは種類が異なります。
トキワマンサク清楚な感じなら青葉、華麗な感じなら赤葉
白い花を付ける青葉の基本種と、鮮やかな濃いピンク色の花をつける赤葉のベニバナトキワマンサクがあります。
白花のものしか知られていなかった頃は一般的な認知度が低かったのですが、濃いピンク色のものが知られるようなってから、人気の樹木になりました。
花は細く短いリボン状で、一カ所に数輪がまとまって咲きます。一輪では地味な花ですが、満開時には樹木全体を覆うほどになり、生垣などは一面白や濃いピンク色の壁となり、見ごたえがあります。清楚な感じを好むなら青葉、華麗な感じが好みならば赤葉がお勧めです。
トキワマンサク植える時注意するポイントは
青葉及び赤葉とも、とても丈夫な花木です。日当たりの良い、肥沃で水はけの良い土の場所を好みますが、半日陰でも育ちます。
しかしカイガラムシなどの虫害が発生しやすくなるので、なるべく日当たりの良い場所を選ぶようにします。特に赤葉の場合、日当たりが悪いと花や葉が鮮やかに発色しません。
暖かい気候を好むので、寒さに弱い特徴があります。冬は寒風の当たらない場所を選びます。関東以北では冬越しが出来ません。
トキワマンサク植え付け時期や生垣の間隔
植え付けは4~5月、9~10月に行います。生垣を作る時の株の植え付け間隔は30~40㎝で、1mあたり3株程度です。植穴には堆肥や腐葉土をたっぷりと混ぜ込み、植え付けが終わったら水を十分に掛けておきます。地植えの場合、水やりは極端に土が乾くとき以外は必要ありません。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。肥料は2月と9月に油粕と骨粉を半々に合わせたものを、株もとに施します。剪定は花の終わった後、一般的には6月頃に行います。
花が終わりかけたらすぐに刈り込むと、花芽が残り、来年も花が楽しめます。長く伸びすぎた枝や、細い枝を切り詰め、混み合った部分を間引きます。