花言葉が心変わりであるスイフヨウは、芙蓉の園芸品種であり、アオイ科フヨウ属の落葉低木に分類されます。
木の高さは3m程度まで伸び、通常の芙蓉よりも冬の寒さに強いです。花は8月下旬頃に開花し9月から10月頃まで鑑賞することができ、花びらが折り重なりながら咲くことからきらびやかで派手な印象があります。
ただし、花は朝に咲くと夕方にはしぼんでしまうほど短命です。一方で、毎朝次々と開花するという特徴もあります。また、開花した直後の朝は花の色は白ですが、時間が経つにつれ、ピンクやさらには赤っぽい色へ変化します。
そんな、スイフヨウを小さく育てる・花が咲かない?・剪定の仕方・挿し木などについてご紹介します。
スイフヨウを種から育てるには
スイフヨウは挿し木をして増やすのが一般的ですが、種から育てる事が可能です。
花びら萎れた後に放置すると沢山の実が出来るので、その実を採取します。種まきの適期は、10月から11月の秋です。
スイフヨウの種からの育て方は、完熟した実から種を取り出して、余分な果肉を水洗いします。それを直ぐに水に一晩浸して置いて、堅い外側の殻にアルコール消毒したカッターで切れ込みを入れます。
その種を保湿性の高いピートモスなどの用土に撒いて、苗を育てていきます。数日で発芽して行くので、ある程度育ってきたら弱々しい苗を間引いて行きます。
本葉が5枚程度付いたら、園芸用土を入れた苗ポッドに1本ずつ移し替えて育てます。冬場はハウスなどの温かい環境がない場合は、水やりを控えて育てます。
順調に育てば4月頃には、苗が15センチ前後に育っているので、植木鉢かプランターか庭などに植え替えます。植え替えには水はけのいい用土を使って、肥料をやりながら育てて行けば1年目から花を楽しめます。
スイフヨウを小さく育てるには
スイフヨウは、花弁の色が変化する美しい花です。朝方は白っぽい色をしていますが、時間が経つにつれて赤くなっていきます。
スイフヨウの育て方で気を付けたいのは、冬の間に行う剪定です。スイフヨウは気温が上がって暖かくなってくると、枝や葉がどんどん伸びていきます。
あっという間に大きくなってしまうので、それを見越して冬の間に切り戻しをしておくようにしましょう。
剪定する際には思い切ってバッサリ行うのがポイントになります。
落葉した後に行うのが一般的で、スイフヨウの花は春に伸びた枝に咲きます。地域によっては地上部が枯れてしまうところもあります。
その場合には、枯れてしまった枝を株元から切り取っておきます。植え付けを行うのは3月頃ですが、大きくなるので鉢植えでは管理することができません。
腐葉土や堆肥と一緒に植え付けを行います。ハマキムシやアブラムシ等の虫がつきやすいので、見つけたら早めに取り除くようにしましょう。
スイフヨウが大きくなってしまった剪定の方法は
スイフヨウはアオイ科の植物であり1本の木で色が白とピンク色の花を咲かせます。実際には一つの花がピンク色になるためであり、花自体は1日でしぼんでしまいます。
スイフヨウの剪定方法は、最大でも3mほどの高さであるので一般的な木のように大きくならず低木の種類となりますが、ほっておくとさらに枝を伸ばしていくほど生育力が強いです。
もし剪定をするのであれば12月から3月の間に適当な大きさに切ります。主に重なり合っている枝を間引く感じに剪定をしていき、幹の下の方まで光が届くようにします。
大変芽が出やすい低木植物であるので、樹高が30cmほどになっても春になると枝を伸ばすことができます。さらにスイフヨウの場合、枝の先端の方に花がつきやすい特徴があるので、定期的に切ると良いです。
なお、剪定の注意点としては、スイフヨウは7月に花芽ができてくるので、7月以降に剪定はしません。葉が枯れてくるのを見計らって風通しを良くしていきます。
スイフヨウの剪定時期はいつがいいの
芙蓉の園芸品種であるスイフヨウはアオイ科フヨウ属の落葉低木で、室町時代に観賞されていた記録があり、古くから栽培されていました。
スイフヨウの花は8月から10月に開花しますが午前と午後では色が異なります。午前は花の色が白く午後にはピンク色に変化することから、お酒に酔っぱらい顔が赤くなる様子に例えてスイフヨウと呼ばれています。
花芽は7月以降にできすぐに開花するため、剪定は冬が適期となり、冬の寒さで葉っぱが枯れてくる12月から3月に適当な大きさに剪定します。
剪定を行っても春から秋の生育時期には枝を伸ばし、毎年3メートルくらいの高さまで伸びるため、樹高30センチから50センチ切っても差し支えありません。
枝の上に花の芽が付きやすいですが、2メートルあたりになると見えづらくなるため、冬に切っておくと花をしっかりと鑑賞することができるようになります。切る際は、太い茎を半分程度残しておくと春からの枝が多くなり花の数も多くなります。
スイフヨウ挿し木用の土
スイフヨウの挿し木を行う際の土は、赤玉土か挿し木用の用土を使うことができます。前者は小粒か中粒が最適で、たっぷりと水をやりながら1ヶ月ほど育てることになります。
スイフヨウはあまり土の用意が難しくないので、市販のものでも十分に使えますし、他のことの方が重要だといえるでしょう。
例えば枝選びや風に当てないこと、日陰で乾燥を防ぐなどがそれです。
しかし、スイフヨウ自体の増やし方の難易度は低いですから、要点を押さえて置けば誰でも挿し木に挑戦できます。
結果が出るのは約1ヶ月後ですから、挿し木に最適な枝を選定したり、土を用意して大切に育てたいところです。
間違いがなければ順調に大きくなって発根するので、1つずつ確認して準備や挿し木を行えば大丈夫です。
水はけが良く乾燥しなければ、それほど栽培環境を選びませんし、寒さに弱いということを覚えておけば問題ないです。
発根してしまえば後は普通にスイフヨウが育てられるので、約1ヶ月の期間が勝負となります。
スイフヨウ挿し木の方法
スイフヨウの挿し木は、3月~4月頃に新芽をつけた枝を切って、その数を増やしていく形で行います。
具体的な方法は、比較的勢い良く伸びている枝を選び、10~15cmくらいの長さで切り落とします。葉は先端の5枚前後を残し、残りは全て切落しましょう。
次に、切り口を斜めに切って1、2時間ほど水に浸け、それから予め用意した鉢に挿していきます。
土は中粒の赤玉土か鹿沼土で、枝を挿したらビニールを掛け、土が乾かないように水やりをして日陰に置きます。
スイフヨウを風に当てないようにしながら30~45日ほど置くと発根し始めるので、後は苗が育ったら植え替えるだけです。
苗が育てば鉢にも地面にも挿せますから、病害虫に気をつけて栽培を始める流れとなります。
ポイントは枝の選定と葉の残し方、そして水を吸わせることと土の用意です。全体を覆うようにビニールを掛けたら、日や風が当たらないように気をつけましょう。
これで乾燥を防ぐように育てれば、30日~45日くらいで根が出ます。
スイフヨが花が咲かないのはなぜ
スイフヨウは栽培難易度が低く、寒さには少し弱いものの厚さには耐えられる植物です。
ところが、日当たりが悪かったり水はけに問題があると、十分に水分を吸収できず花が咲かないことになり得ます。
また夏の極端な乾燥期を除き、スイフヨウは水やりを必要としないので、水やりも場合によっては花が咲かない原因になるでしょう。
スイフヨウは8月~10月に開花時期を迎えるので、特に夏の間の栽培管理が咲き方に強く影響します。
病気はほぼ心配なく、害虫もハマキムシやカミキリムシ程度ですから、これらが花が咲かない理由になることは稀です。
土質に問題があるか、肥料の与え方が間違っていれば、スイフヨウの花が咲かないこともあるでしょう。
ただし肥料は夏に施さず、開花前と開花中の7月~9月に掛けて緩効性化成肥料を与えるくらいです。
やり過ぎは禁物ですから、中でも初心者は何でもかんでも与え過ぎないように要注意です。
間違って枝を剪定し過ぎても、同様に花が咲かないことになるので、この点も注意が必要だといえます。