シラネアオイについての育て方と群生地などの特徴まとめ

山野草

山野草の中でも人気があるシラネアオイは、北海道や本州の高山などに咲く薄い紫や赤紫をした清楚な花です。

 

最近では群生地も減っていますが、苗が流通してきているため自分で株を育てることもできます。

 

シラネアオイの育て方を中心に、群生地なども合わせて見ていきましょう。

シラネアオイは涼しい場所で育てるのがポイント

シラネアオイは高山や深山の林に自生する山野草なので、高温多湿に弱く涼しくて水はけのいい土壌を好みます。一年を通して半日陰で育てるのが良いでしょう。

 

育て方は、苗を3月下旬~5月中旬に植え付け、土は山野草専用の培養土を使います。

 

軽石や鹿沼土と赤玉土の混合土を使ってもいいですが、水はけが悪いと根腐れして枯れてしまうので注意しましょう。

 

水やりは土が乾いたら、プランターの底から水が出るまでたっぷり与えます。水が足りないと葉の先が枯れてしまいます。

 

肥料は緩効性肥料を根に触れない位置に元肥として入れ、成長期には液体肥料を月に2回ほど与えます。秋にも緩効性肥料を与えると効果的ですが、夏と冬には肥料は必要ありません。

 

春や秋は朝だけ日の当たる場所に置いてあげて、夏は高温と直射日光は避けて日陰で育てるようにしましょう。

 

冬の耐寒性はありますが、土をたっぷり被せてあげないと霜で枯れてしまいます。

 

ダンゴムシやナメクジなどの害虫がつきやすく、葉を食べられてしまわないように定期的に薬剤をまいてください。

シラネアオイを上手に植え替えて株を増やそう

シラネアオイは高山のような気候を好むため、平地で育てるのは少し難しいとされていますが、きちんと植え替えをしてあげれば大丈夫です。

 

土の痛みが比較的早いので、少なくとも2年に1度は植え替えをしてあげましょう。植え替えの時期は3月下旬~5月か、9月下旬の涼しい季節に行なってください。

 

地上部分がなくなったからといって、暑い時期に植え替えをすると根を傷めて枯れる原因になってしまいます。

 

特に暖地で育てる場合は、十分涼しくなってから植え替えするようにしましょう。株分けして植え替える時は、あまり小さく分けすぎないように注意してください。

 

自然に手で割れるところがあれば株分けして、割ったところに殺菌剤を塗ってあげると傷めずに増やすことができます。

 

植え替える土は、植え付けと同じく山野草用の培養土が最も簡単で適しています。

 

根をまんべんなく広げるようにして株を置いて、根を傷めないように優しく土を入れていきましょう。

 

植え替えた後は、一週間くらいはたっぷりと水やりをするようにしてください。

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可憐なシラネアオイの群生は圧巻

以前はあちこちに群生していたシラネアオイですが、株を持ち帰る人が多いため数がどんどん減ってきているといわれています。

 

北海道や栃木県などの各県はシラネアオイを絶滅危惧種と指定していて、秋田県や群馬県も準絶滅危惧種としています。

 

シラネアオイの背丈は20cm~30cmですが、花が直径7cmほどと大きいため、群生地に行くとその美しさに皆感動するといわれています。

 

シラネアオイという名前の由来は日光白根山からきている通り、白根山にはシラネアオイの群生地があります。

 

丸山高原からロープウェイで登った山頂にある群生地は、6月ごろが圧巻の見頃になります。

 

また野反湖近くの八間山の裾野にあるシラネアオイの群生地も、その数の多さに訪れた人が惚れ惚れするようです。

 

なんと6万株ともいわれているその群生地は、地元の学校の環境保全活動として植えられているといいます。

 

さらに手作りのシラネアオイ園は、福島県の南会津にもあります。こちらの斜面いっぱいに広がるシラネアオイの中には白い花色のものもあり、全部で1万株の群生を楽しむことができます。

 

シラネアオイはもともと薄紫色をしていますが、白色は突然変異で生まれたものでとても貴重な存在です。

花言葉は完全な美

日光白根山にたくさん自生して、大きくて美しい姿がアオイに似ていることから、シラネアオイの名前はつけられました。

 

そんなシラネアオイの姿を野道などで見つけた人は、狂喜乱舞して喜ぶともいわれています。

 

美しく可憐な花にぴったりな花言葉は、完全な美や優美です。

 

シラネアオイの群生地を訪れた人は、みんなその素晴らしさをほめたたえることからも、文句のつけようのない美であることを表しています。

 

またただ美しいだけでなく、その風貌が優しいことから優美という言葉もつけられているのでしょう。

 

シラネアオイにはファンも多くいることから、女性を褒める時にはシラネアオイのように美しいという表現がしばしば使われるようです。

 

日本固有の1属1種ということも、日本人が自慢できる完全な美という言葉に繋がっているのかもしれません。

 

シラネアオイの美しさに魅了された人は、誰もがこの花言葉に大きくうなずくことでしょう。

シラネアオイは大きな花の美しさはもちろんのことですが、葉の美しさにも定評があります。

 

群生地は楽園ともいわれるくらいの癒しの空間で、訪れた人は想像以上の満足感を得られるようですよ。