庭木として人気があるシマトネリコですが、育て方によっては枯れてしまうこともあります。
もしシマトネリコが元気がないと感じたら、何か原因があるはずです。
ここではシマトネリコが元気がない原因やその対策、お手入れの注意点などをまとめています。
シマトネリコはどんな特徴がある!?
シマトネリコは5月から6月頃の初夏に円錐状の小さく白い花を咲かせる植物で、基本的に冬場も葉を落とすことがないので、一年中緑を楽しめるのが特徴です。
スッキリとした株立ちで葉は小さく薄いので、とても涼しげな雰囲気を醸し出します。
10m以上にも育つことがあり地植えもできますし、屋内で観賞用としても人気があります。
元々は亜熱帯から熱帯地域に自生する半常緑の植物で、原産地は沖縄で温暖な地域を好みますが、日本では関東より西の地域なら屋外でも十分育てられるでしょう。
シマトネリコが元気がない理由は
シマトネリコが元気がない、もしくは葉が枯れてしまったという時には以下のようないくつかの原因が考えられます。
★寒さ
★水不足
★根腐れ
★病害虫
シマトネリコは暑さに強いが寒さに弱い
シマトネリコは温暖な地域を好む植物で、暑さに強いですがその一方で寒さには弱いという特徴があります。
そのためシマトネリコが元気がない、葉が黄色くなって枯れてきたという場合には、寒さが原因している可能性があるのです。
シマトネリコは寒さになれていればマイナス5℃までは大丈夫かもしれませんが、それ以上寒くなる地域では地植えで育てるのは難しいかもしれません。
またマイナス5℃でも植えたばかりだと枯れてしまう危険性がありますし、霜が降っても枯れてしまう恐れがあります。
また温度変化にも敏感なので、暖かい日が続いた後に急に寒くなると成長が止まって葉が落ちることもあるので注意が必要です。
ですので、朝晩が寒くなるような地域では鉢植えにして、冬場などは屋内で育てるのが望ましいでしょう。
また地植えをする場合でも鉢植えの場合でも、日当たりの良い場所を選ぶのもポイントです。
それとともに室内に置くなら窓際の暖かい場所に置き、エアコンの風は直接当たらないようにしましょう。
植え付けて2年未満は水をたっぷり
シマトネリコは寒さに弱い植物ですが、乾燥にも弱いです。
そのため水やりには十分に注意が必要で、水不足も元気がない理由かもしれません。
シマトネリコは葉っぱが多いのが特徴ですが、生長が早く水を良く吸収します。
ですので、植え付けて2年未満は地植え・鉢植えとも表土が乾いたらたっぷりと水をやりましょう。
ただ植え付けをして2年以上経過した場合には、よほど乾燥しない限り水やりをしなくても大丈夫になります。
水のやりすぎも根腐れの原因に
シマトネリコは乾燥に弱いと言いましたが、それとともに湿度にも弱いので水のやりすぎにも注意が必要です。
水をやりすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまい元気がなくなってしまいます。
そうならないためには、シマトネリコを植える土壌選びも重要です。
ポイントは水はけのよい土壌で、鉢植えなら観葉植物用土2に対して赤玉土1と鹿沼土1くらいが理想です。
地植えであれば、土に植木用培養土を混ぜ、さらにたい肥や赤玉などを混ぜるといいでしょう。
また冬場に水をやりすぎると根腐れしやすくなるので、土が乾いたら水やりをするという程度にします。
病害虫には強いが注意は必要
シマトネリコは比較的病害虫には強く被害が少ない植物です。
ですが剪定後の切り口から病気を発症することもありますから、枝を選定したら切り口にしっかりと癒合剤を塗布するようにしましょう。
もし病気が発症したらその部分は取り除いて、全体を薬剤で消毒します。
また風通しの悪い場所で育てていると、ハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫が発生することもあります。
もし害虫が発生したら早めに殺虫剤で駆除しましょう。
枯れちゃったかなと思ったら…
シマトネリコは元気な状態なら一年中葉を落とすことがない常緑樹です。
ですが、寒さや水不足、根腐れ、病害虫などの影響で葉が枯れて落ちてしまうこともあります。
ただ葉っぱが落ちたからといって、必ずしも枝まで完全に枯れてしまったというわけではありません。
水不足を解消したり、暖かくしてあげればまた元気に葉が生えてくることも多いです。
その見極めポイントとしては、まず枝を曲げてみましょう。
それでもしポキッっと折れてしまうようなら枯れている可能性が高くなりますが、ぐにゃっと曲がるだけで折れない状態なら枯れてはいません。
そんな時には慎重に管理して葉が生えてくるように育てましょう。
花が咲かない…その理由は
シマトネリコは5月から6月になると円錐状の白い花が房状にたくさん咲き、さわやかでとてもいい香りがします。
ですがシマトネリコを植えても花が咲かないというケースもあります。
その1つの原因として考えられるのは、剪定のタイミングです。
シマトネリコは生長が早く地植えだと10m以上になることもありますし、葉が茂りすぎてしまうことも多いです。
シマトネリコは強い植物なので、素人が剪定しても根元から切っても問題ありません。
ただ花が咲く初夏の時期に剪定してしまうと花が咲かなくなってしまうので、花を咲かせたいならその時期の選定は避けましょう。
またシマトネリコは雌雄別株の木で、雌の木にしか花は咲きません。
ですので、雄の木を植えていたら花は咲かないので注意しましょう。
まとめ
このようにシマトネリコは育てるのがそれほど難しくない植物です。
庭木としても観葉植物として室内に飾っても絵になります。
基本的に一年中葉をつけている植物ですから、もし葉が黄色くなってきた、葉が落ちてしまったという時には何か原因があるはずです。
そんな時はここで紹介した原因を追究して、対策してみましょう。