芝生を美しく育てるためには肥料を使用することが大切ですが、その環境によって必要な種類や量が変わってきます。
例えば踏まれる機会が多い芝生の場合はダメージを受けやすく、より質の高い肥料が必要となります。
芝生肥料には液体と固体・・即効性と持続性はどちらも重要
肥料には液体の物と固体の物があり、性質がやや異なります。液体の物は即効性が高い一方で持続性が低いという特徴があり、固体の物は即効性が低い代わりに持続性が高いという特徴を持っています。
即効性と持続性はどちらも重要であるため、基本的には組み合わせて使用します。
芝生の肥料使用する時期と頻度
使用する頻度としては、暖地型芝生(野芝・高麗芝)は3月から10月くらいまで1ヶ月おきで施肥をおこない、寒地型芝生(ベントグラス、ケンタッキーブルーグラスなど)は毎月行います。
肥料の量は化成肥料であれば1m2あたり30gが適量です。芝の状態によっても違いますが目安としてこのくらいが適量です。
また、芝生の種類によっても生長が違います。暖地型芝生は、生育が盛んな時期は窒素肥料を多めにし、休眠期前にはリン酸やカリを多めにします。
寒地型芝生は、夏の暑さには弱いので肥料は状況を見て控え目か中止します。軟弱に育たたないためには、窒素の多い肥料は調整する必要があります。また秋からは、生長期に入りますので肥料切れのないようにします。
芝生の肥料は化成肥料と、有機成分肥料がある
肥料は化学物質に由来する物と、有機成分の物があります。化学物質に由来する物としては概ねリン、カリ、窒素などを含んでいます。人工的に配合されているため配合のバランスが良く、誰にでも使いやすいという特徴です。
芝は野菜や果物などとは異なり口に入れる物ではないので、化学物質を使用することは特に問題がありません。ただ、化学物質をまきすぎると土の中の有機成分が相対的に少なくなってしまい、土の緩衝力が弱まってしまうので注意が必要です。
緩衝力が弱まると脆い土壌となります。昨今では土の緩衝力を奪いにくい物が販売されるようになり、利便性が向上しています。
芝生の肥料は化学と有機をバランス良く使用する
有機成分の肥料は糀や米ぬか、魚粉などから作られます。それらの成分を土の中の微生物が分解してくれることによって効果を発揮します。
微生物の働きを利用することで効き目が長持ちすることが特徴です。微生物が栄養補給を行うことによって土壌全体が強くなるというメリットもあります。
しかし、化学物質に比べるとやや価格が高いこともあり、やはり化学物質と有機成分をバランス良く使用することが大切となります。
芝生の肥料のまき方は
まき方としては一つのところに集中しないようにすることが大切です。部分的にかたよって施すと偏った茂り方をして見苦しくなります。
液状の物は必要な分を薄めて使用します。特に暑い時期は水分がどんどん蒸発し、濃度が高くなりすぎてしまうことがあります。それを防ぐためにやや水を多めにして薄める必要があります。
あまり、暑い時期は肥料焼けすることもありますので注意が必要です。
慣れてきたら一定のまき方を常に続けるのではなく、芝の調子を見て調整することが大切です。すると、必然的に時期に合わせたまき方を実行できるようになります。