芝生を生き生きと保つには、いろいろと手入れが必要ですが、その中でもエアレーションは重要な手入れです。 エアレーションというのは、土壌に穴をあけることです。
野菜や花を栽培する場合、畑を耕します。しかし、芝生の場合、植えて仕上がってしまうと、土を耕すことができません。そこで、耕す代わりにエアレーションを行うわけです。
土を耕すのは、根から新鮮な空気や水を得るためなのですが、逆に言うとこれができないと空気や水の補給が十分にできず、元気に育たなくなってしまうのです。土壌中に空気が供給されると、微生物の活動も活発になり、古い根の分解を促進します。では、いつ行うのがいいのでしょうか。
芝生の手入れエアレーションの適期はいつ
一般的に、芝生の生長が旺盛な時期が適期で、春と秋がこれにあたります。気温が高い夏の時期と、生長しない冬の時期は芝生が傷んでしまうので、避けるべきです。
種類によって、若干適期が異なります。たとえば、高麗芝やティフトンなどの暖地型芝は、土壌の温度が15度以上となる春から秋の間が適しています。
しかし、気温が高い夏の間は避けるべきです。暖地型芝の場合は、特に根をのばす春の手入れが重要となります。
一方、ベントグラスやケンタッキーブルーグラスなどの寒地型の芝は土壌の温度が5度以上になる春から梅雨入りまでの間と、土壌の温度が25度から10度までの秋が適しています。北海道では、生育期間を通していつでも可能となります。
芝生のエアレーションの効果
エアレーションの効果としては、既に述べた地中に空気を供給したり、水はけを良くしたりする、ということ以外にもいくつかあります。
まず、根切りです。芝は古い根を切ってやることで、根の発育が刺激され、元気になる性質があります。さらに、通気性が改善されるとさまざまな病気や藻などによるトラブルを予防することにもつながります。
芝生のエアレーションの具体的な方法
具体的な方法ですが、スパイキングが一般的です。ローンスパイクというハンドルの付いた器具を使って、芝生に穴をあけていく方法です。
ローンスパイクの刃のついた部分を足で踏みこんで、土に刺します。このとき、ハンドルを前後に動かしてやると、穴あけや根切りの効果が高くなります。前後左右、均等に穴をあけていくのが基本です。
さらに高度な手入れをする場合は、円筒形の、中が中空になっている刃がついたローンパンチを使って、根や土ごと取り除きます。
あとで、掘り起こした土を集めて、目土を入れなければいけませんが、効果は非常に大きくなります。半面、芝へのダメージが大きい方法ですので、生育が旺盛な時期に行うべきです。