レンギョウを剪定でしだれるように美しく仕上げるには

庭木の剪定

鮮やかな黄色の花で春の訪れを感じさせてくれるレンギョウは日本でも古くからおなじみの植物です。英語では金の鈴という意味の「ゴールデンベルズ」と呼ばれています。

 

枝いっぱいにこぼれんばかりの花を咲かせるレンギョウですが、剪定の仕方を工夫することでしだれるような美しい姿に仕上げることができます。レンギョウの剪定についてお伝えします。

レンギョウの特徴を知ろう

春先に開花し、枝を埋め尽くすほどたくさんの黄色い花を咲かせるレンギョウはとても生育旺盛な植物でもあります。放っておくとどんどん枝を伸ばしていって樹形を乱してしまいます。株立ち性の木で細長い枝を地際からたくさん伸ばして茂ります。樹高1.5~3mくらいの高さに育ちます。

 

レンギョウは中国原産です。現在日本で植えられているレンギョウの種類には花弁が細長くよじれるように咲くシナレンギョウ・花弁がやや幅広なチョウセンレンギョウ・欧米でも広く植えられているアイノコレンギョウなどがあります。

 

レンギョウは耐寒性、耐暑性に優れており、初心者でも育てやすいことから鉢植えや庭木などのほか、生垣などにも利用されています。

レンギョウの剪定の時期はいつ?

レンギョウの花の時期は3月中旬~4月です。直径2〜3センチの黄色い花を枝いっぱいに咲かせ、花が終わると入れ替わるかのように卵型の尖ったギザギザの葉っぱが芽吹きます。

 

葉っぱは秋になると色づいて落葉します。レンギョウの花芽は、花が終わった後の6月中旬頃から夏にかけて形成されます。葉のわきに花芽ができ、翌年花を咲かせるのです。このため、夏以降に強い剪定を行うと、翌年の花芽を落としてしまうことになります。このため、レンギョウの剪定は葉の出る前の5月中旬に行いましょう。

 

また、毎年12~3月に冬の剪定を行います。レンギョウは早春には開花するので花芽が固くて小さい1月から2月に行うのがもっとも適しています。

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花のすぐ後の剪定で枝を整理しよう

レンギョウの剪定は花後すぐ、葉が出る前の5月中旬に行いましょう。伸びすぎた枝や混みあった場所を整理していきます。古い枝や今年花をつけなかった弱い枝は根元から切り落としていきましょう。

 

こうすることでしなやかな枝を保つことができます。古い枝と新しい枝が混在しているので古い枝を間引いて新しい枝を整えるようにしていくといいでしょう。

 

全部の枝を同じような長さに揃えるよりも、自然な感じに仕上がるように1本1本を剪定バサミで切っていく方が風情が出ます。風通しをよくするように枝を間引くつもりで切りましょう。小さな庭で枝が伸びすぎて困る場合は枝先を切るとすっきりします。

 

レンギョウの冬の剪定は徒長枝やからみ枝、込みあったところを整理して樹形を整えるだけに留めます。春先には花を咲かせるので花芽が小さいうちに剪定を済ませると良いでしょう。枝の伸び具合によっては冬の剪定時期まで待てないこともあるかもしれません。その場合は秋に刈り込んで樹形を整えても構いません。

レンギョウを長く楽しむために

レンギョウは長く植えていると徐々に古い枝と新しい枝が混在してきます。4~5年に一度は、古い枝を付け根から切り取って株を更新していきましょう。株全体の古い枝や重なったところ、伸びる方向が反対になっている枝などを地際20センチくらいのところまで切り戻します。新しい枝を育ちやすくして全体の形を整えていくといいでしょう。

 

また年月が経つと株全体の勢いがなくなり、花付きも悪くなってきます。3~5年に1回は株全体を1/3ほどの高さに切り詰めてやりましょう。株が元気を取り戻し、長く楽しむことができます。

 

レンギョウはとても育てやすい木ですが、美しい樹形を保つためには毎年の剪定作業が欠かせません。花芽のつく時期を避けて枝を更新しながらしなやかな姿を保つようにしていきましょう。