サルトリイバラの葉の保存方法・食べ方

庭木の種類・知識

サルトリイバラの葉 の特徴は

つるに生じる棘とひげ根、そして丸い葉っぱを持つ。それらがサルすらも引っかかるサルトリイバラの特徴です。

サルトリイバラの日干し乾燥させた根茎は薬用に使われ、利尿や解毒や皮膚病に効果があるとされています。

漢方としても使われており、膀胱炎や腫れ物の治療薬としても使われています。

採取された赤く熟した果実は、そのまま生で食べられたり、焼酎に果糖を加えて漬け込み果実酒にもなります。この様にサルトリイバラは、薬やお酒などの色々な用途で使われています。

サルトリイバラの葉の保存方法

サルトリイバラは、四国以南の関西圏で昔から食用としてお餅などに巻かれて使われて来て、里山に自生しています。

サルトリイバラの葉は、収穫してすぐに使えば問題ないですが、保存して使うには次のような方法で行われます。

収穫したサルトリイバラの葉には、土や傷ついた物があるので、傷が酷い物を取り除いてよく水洗いします。

その後に水けを拭き取って陰干しを行います。数か月の短期間の保存の場合には、そのまま密封できるビニール容器に入れて冷凍保存します。

1年近く長期保存をするなら葉っぱ100グラムに対して5分の1の20グラム程度の塩で漬け込みます。

塩漬けをして暫く置いておくと水けが出てくるので、手でその水気を絞ってから容器に入れて常温か冷凍保存をします。

柏餅の皮に使われる サンキライ(サルトリイバラ) の塩漬けのの方法

柏餅の皮にはサンキライ(サルトリイバラ)の葉が定番ですが、保存のための塩漬けはそれほど難しくはありません。

まず、葉の重さの20%の塩を用意します。例えば、葉が50gならば塩は10gです。

そして、50ccの白梅酢が必要ですが、ない場合は、50ccの湯に塩を10g溶かして冷ましたものでも代用できます。他には、ケーキの型や落とし蓋、重石などを使います。

手順としては、葉を水で軽く洗い、熱湯を注ぎ、冷水で水切りをします。

そしてケーキの型に、用意した塩の3分の1位の量をしき、葉を10枚重ね合わせて、2つ折りにして並べます。

その後、残りの塩を振りかけて、白梅酢を注いでからラップをしきます。

最後に、落とし蓋をして重石を置き、ポリ袋で包んで冷暗所に数日置けば完成となります。

柏餅とはカシワ又はサルトリイバラの葉を使うのはなぜ

柏餅を包むのに一般的にカシワの葉を使う理由は、カシワという植物が縁起が良いことに由来します。

そもそもカシワは、新芽が出てくるまで葉っぱが一切落ちない、という特徴があります。

つまり、その特徴を人に置き換えると、子が育ち親が隠居、そして次の子が育ち親が隠居する。

家系が途絶えないという縁起の良い植物と解釈できます。そのため、5月5日の男の節句の日には、家の繁栄を願いカシワの葉で包まれた柏餅が食べられるようになりました。

なお、カシワの数があまり多くない西日本では代わりにサルトリイバラが使われることがあります。

サルトリイバラが代わりに用いられる理由は、保存性効果につながる抗菌作用が高いという特性があるゆえと言われています。

サルトリイバラの葉を使ったお餅の名前はなに

サルトリイバラの葉を使ったおもちの名前は何かというと多くの人が知っている柏餅です。五月になると良く見かけることが多いですよね。

柏餅はほとんどの人が知っているおもちですが、こちらに使われている葉はサルトリイバラということは知らない人が多いのではないでしょうか。

全ての柏餅にサルトリイバラの葉が使われている訳ではありませんが、西日本で作られている柏餅の多くはサルトリイバラが使われています。

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東日本ではまた違うものが使われていることが多いです。どの葉が使われていても名前は変わらずに柏餅と言います。

葉は繊維が固いためそのままでは食べることは出来ないのですが、蒸すことで繊維が柔らかくなるので食べられるようになります。

サルトリイバラのおやのレシピ

サルトリイバラの葉で包むおだんごやお饅頭はとてもポピュラーなおやつです。

そのレシピは上新粉と水を合わせて耳たぶくらいの柔らかさまで捏ねた生地を蒸します。

蒸している間に丸めた餡を、蒸し上がった後にこねて作った生地で包みます。形を整えたらサルトリイバラの葉でくるみます。

そうしたら、さらに蒸し器でこれらのおやつを再び蒸します。時間は15分くらいです。

その後、取り出して覚ましたらいただけます。とてもシンプルで簡単な手順でおやつを作ることができるのがこのおやつのメリットです。

臨機応変に白玉粉で包んでみるというのもバリエーションとしておすすめです。ゴールデンウイークなどにおいしい春のおやつを楽しむことができます。

サルトリイバラの赤い実をつける時期はいつ

サルトリイバラは1年のうち、いつ頃赤い実をつけるのかというと、まず花が4月の初めごろから咲き始めます。

その後雌花が落ちると、小さな実が出来始めますが、サルトリイバラは雌雄異株なので、雄花が咲いた雄株には実は出来ないので注意しましょう。

梅雨ごろになると、徐々に膨らみ始めますがまだ緑のままです。

それから赤く色づき始めるのは夏を超えた9月ごろからです。つまり暑さもひと段落ついた秋口になって、ようやく赤くなっていきます。

しかもこの赤くなった実は、真冬の1月2月にも残っている事があり、非常に目を引きます。

このように赤い実をつける時期は9月の秋口当たりで、そこから数カ月間は鮮やかな赤色を楽しむ事が可能です。そして春になると再び花が咲き始めます。

サルトリイバラの実を食べたい・・・食べ方は

食べられる野草として知られるサルトリイバラは、茎の先端の柔らかい部分や若い葉を食べることができますが、実の部分も食べられます。

季節的には5月も終わりに近づくころになると、最初は青い状態で丸みを帯びてきますが、この状態ではまだ早いです。

すがすがしい初夏を駆け抜けて雨の降る梅雨時期を通り越し、食熱の太陽の日差しを浴びてゆっくりと穏やかな気候になるまで待ちます。

やがて青かった実は赤く熟しますので、食べごろは赤みを増した状態です。

葉の場合は衣をつけて天ぷらにしたり、サッと熱湯でゆでてマヨネーズや辛子醤油で和えて食べますが、秋に赤く熟したサルトリイバラのみの食べ方は、そのまま生で食べることができて酸っぱさが特徴です。