オリーブの木は自家受粉できない植物です。
植物の受粉には、自家受粉と他家受粉があります。自家受粉とは自分の花粉で受粉でして実が出来ることで、他家受粉とは一本の木だけでは受粉することがなく、近くに同じ木を植えて受粉することです。
オリーブの木は他家受粉で実が生る
オリーブの木は他家受粉で実がなるので、一本だけ植えていては何時になっても結実することはありません。オリーブを収穫するなら、まず2本以上を近くに植えないといけません。
若い異なる品種を育てても一年目には開花しません。花をつけて結実するまでには最低でも4~5年かかります。なので、早く収穫したい方は樹齢が高い苗木を購入すると、早い時期に果実を楽しめます。
苗木を購入して植える場合には支柱をして、風などで倒れないようにしましょう。植えてから1年~2年たてば支柱を外してもかまいませんが、樹形を整えるなどの理由で外さない場合もあります。
苗木なら鉢に入れて室内で育てれるので、観賞用にもできます。オリーブの木は比較的育てやすいので、初心者の方にも問題なく成長させることが出来ます。
オリーブの木が実が生らない原因と改善
2種類以上育てて、実をならせたい場合は開花する時期も同じでないと受粉しません。なので開花時期が同じ品種を購入することが大切です。
それでも開花しない場合は、日当たりが良くない、水やりと肥料が足りない、強い剪定を行ってしまったなどの原因があります。
日当たり
日当たりが悪い場合は、日の当たる場所に移植したり、傍に大きな樹木があるならその木を剪定する。オリーブの木自身の葉が多いなら剪定する。剪定する場合、切ったところには花が咲かないので、全部の枝を切ってしまうと開花もしないので結実もしません。
水やり
水やりは夏場や移植したてには毎日一回以上すること。苗の場合は、苗から半径5センチ程度の土手を作ってその中に水を入れると、周りに水が逃げず苗木の下に水を浸透することが出来るので、少しの水で確実に水やりを行うことが出来ます。
肥料
肥料を与えるタイミングは、春の地面の温度が上がってきたときや8月ごろがお勧めです。リンやカリ等の肥料を与えると開花する可能性も高くなります。
摘果
摘果する時期は7月から8月上旬が目安で行います。逆に早すぎると生理落果もあるので望ましくありません。
収穫
収穫の時期は秋に実の色が変わり始めてから収穫します。完熟してしまうとオイルの品質とポリフェノールの量が減少し酸度が上がってしまいます。完熟した果実で調理する方法もあります。少量なら手で摘み取れます。