お風呂の坪庭に植木を行う場合は、雰囲気に合わせた木の種類がおすすめで、奥行きや広がりが感じられる植え方が効果的といえます。
現在では、お風呂はユニットバスになっていて日本古来の風情があまり感じられませんが、ここでは和風の定番の坪庭について説明したいと思います。
坪庭の定番イロハモミジで季節に併せて変化を楽しむ
イロハモミジは坪庭の定番ですが、背の高さや密度は植木の中でも程々なので、お風呂に入る際に圧迫感を与えない点が特徴です。
また、湿気のある環境を好む植物なので、お風呂との相性は良好ですし、季節に併せて変化を楽しむ事が出来ます。
冬は葉が枯れてしまうので、その点は年間を通して利用するお風呂での欠点になりがちですが、自然に変化する植木が眺められる点、そして春に若々しく芽吹く事は坪庭に最適なポイントになり得ます。
季節の変わり目を告げる椿で情緒を生む
イロハモミジと同じく、椿も坪庭に適した植木の一つで、日陰に耐えられる力強さ、湿気を好む二点がお風呂との相性が良くなります。
乾燥は逆に木を弱らせてしまうので、環境を整える必要はありますが、普段通りに使っていれば枯れる心配はないと考えられます。
2月から4月頃には、赤い花をつける植物なので、冬の終わりと春の訪れを告げる点が情緒に結びつきます。
日向や日陰を選ばない適応力ソヨゴ
ソヨゴは日本が原産国の植物で、過酷な冬に耐えられる耐寒性を備えますし、日向や日陰を選ばない適応力も持っています。
葉っぱ自体は小さいですが、茎は背が高く伸びるので、成長や存在感を目で見て楽しめる種類です。6月には小さな花を咲かせるので、これも楽しみ方を増やす特徴になります。
坪庭を豪華に見せたいなら自ら決めて演出しよう
坪庭を豪華に見せたい時は、背の高さによる異なる植物を植える事が効果的で、緑が主流の植木だからこそ、大切で欠かせない要点に変わります。
下草は足場を彩る植物で、センリョウやベニシダ、スナゴケ等が良く選ばれる種類になります。
庭づくりを始めたり、植える木を絞り込む場合は、窓や広さに応じて選択する工夫を加える必要があります。窓の位置が高く、面積が限定される時は、背が高く横に広がらない植物を選ぶ事がおすすめです。
逆に窓が幅広くて、高さも足元から十分に確保出来るのであれば、無理に背の高い植物に決める必要はなくなります。
一方、演出面でも工夫は大切で、入浴時は視線が下る事、下から見上げた時にどの様に見えるかが重要です。
背の高い植物と低い種類の組み合わせは、豪華な印象や密度の高さに繋がります。
しかし、あれこれと種類を増やせば圧迫感が生じるので、間隔や奥方向の植え方、隣接する種類との組み合わせの工夫も欠かせなくなります。
植物の種類を知ると、奥深く選択は難しく感じられますが、だからこそ選べる自由度があり、自ら決めて演出が加えられる魅力があります。