ガーデニングで植樹をしている方の多くが疑問に思うことの1つに、庭木はいつ移植できるのかという質問です。この点、樹木が生きていくためには根の先端部分の根毛をしっかりと生かさなければなりません。
そこで、植木屋では根回しを行った樹木を販売しています。つまり、根回しさえ行われていれば、基本的にはいつでも移植することが可能です。
庭木の根回し樹種別の時期
では、根回しを行っていない樹木についてはどうかという点については、樹木の種類によってベストなタイミングが異なります。
ここでは常緑樹、落葉樹、針葉樹に分けて説明します。
常緑樹
まず常緑樹については、梅雨の前半がベストと言われています。このタイミングは、ちょうど常緑樹の新芽がでなくなるタイミングで、生長がストップする時期です。
また、梅雨には土が柔らかくなっていますから、植え替えが比較的簡単にできること、植物の根がなじみやすいといった理由からも最適なシーズンです。
落葉樹
続いて落葉樹については、樹木が休眠期に入るタイミングがベストという点は常緑樹と同じです。ただし、落葉樹の場合、冬になると葉を落とし休眠期に入ります。
したがって、冬の暖かい日にでも行うことがおすすめです。
針葉樹
最後の針葉樹に関しては、気候の影響をあまり受けない木という特徴から、あまり季節に関係なく移植することが可能です。どの庭木もおなじですが、夏の時期はさけましょう。
ただし、針葉樹として最もなじみのあるマツについては3月~4月頃が適していると言われています。
庭木の根回しってなに
ここで、庭木の移植に欠かせない根回しの作業について説明します。そもそも根回しとは、根を切って新しい根を生えさせることをいいます。
もう少し具体的に話しますと、庭木から縦横無尽に張り出した根を全て確保することはあまり現実的ではありません。
そこで、各方面に散らばった根をあえて切り、木の根元部分にできるだけたくさんの根毛を生えさせるように調整することをいいます。
まず根回しを行うタイミングについては、移植の半年前頃から行う必要があります。なぜなら、新しい根を生えさせるためにはそれなりに時間がかかるからです。
庭木の根回しの手順
続いて根回しの手順については、まずはじめに庭木の幹の周辺に溝を掘ることからスタートします。木の幹の太さの3倍程度の溝を掘ることがポイントです。
根が出てきたらスコップやハサミを用いて根を切ってください。ただし、太い根のうち何本か(2本~4本程度)は必ず残さなければなりません。
そして、残った根の表面の皮をめくる環状剥皮という作業を行ってください。これで大方の作業は終わりです。あとは土を戻し、溝の場所がわかるように目印をつけておきましょう。