庭に気を植えたことのある人なら誰でも一度は迷ったことがあるでしょう。鉢植えの木と庭木ではサイズも異なるため、一体何の種類の肥料をいつやったらいいのか戸惑います。
施肥の時期は1回こっきりというわけではありませんから、子どもを育てるように植木の健康状態に合わせたものを与える必要があります。赤ちゃんがミルクから離乳食、普通食に変わるように植物にも適した肥料があります。
肥料には三大要素を理解する
肥料には三大要素といわれるものがあり、その成分は
①チッ素(N)は葉の色を濃くして葉を大きく茎を太く高く生育させ葉肥になります。
②リン酸(P)は花づきや結実を促進し花肥または実肥になります。
③カリウム(K)は主に根や葉茎の発育を促進し抵抗力をつけ根肥または茎肥になります。
これらは多すぎても少なすぎても意味がないので適正適量を守ります。
施肥を行なう順序は
さて、実際に施肥するには順序がありますから庭木を植えるスタート地点からみてみます。庭木を植える時に植穴の底に緩効性のものを入れてやります。これは与えた時から効果が表れる程度の期間効果が持続するタイプです。
元肥
元肥(基肥)といって根と施肥したものが接触すると根が痛みますから、元肥の上に土を盛ります。
追肥
次に追肥ですが、後から生育に応じて追加で与えることで適切な時期に数回にわけてやります。寒肥は春庭木の生育が盛んな時期に効き目が表れるように冬の間にやります。1月から2月にかけて緩効性のものがいいでしょう。
芽だし肥
芽だし肥(春肥)は春の萌芽期に根の活動が盛んになる頃施肥します。3月から4月にかけて効き目の早い速効性のものをやります。リン酸かカリウムの多い緩効性のものを与えます。
置肥
置肥は鉢植えの場合はチノ回りに置いて散水のたびに成分が溶けて効果が出るようにするものです。水肥は水の代わりに与える液体肥料で育苗期や栄養が足りない時に与え、主に鉢花など希釈してやるものとそのまま使用できるタイプがあります。
お礼肥
また、お礼肥というものもあり花の終わった後や果実を収穫した後に、庭木の体力を回復させるためにやります。すぐに効果の出る速効性タイプが適しています。
肥料の使い分けは
有機質と無機質の2つの肥料は、内容が異なりますから相応しい方を選びます。まず有機質タイプは堆肥や油かす、鶏糞、草木灰など動植物を原料とする有機質で、土の中の微生物などで分解するため土地の改良などにも役立ち、主に緩効性のタイプです。
一方の無機質タイプは科学的に合成された養分からなるもので時期や量を間違えなければ扱いやすいです。三大栄養素を混合したもので臭いは気になりませんし、主に速効性のタイプですが緩効性のものもあります。