南天の木には邪気を払う力があるとされるため、鬼門対策として植える伝統も根付いています。
南天という名前が難転に通じるとされ、縁起物として一般家庭でも珍重されるようになりました。古くからの伝統であっても、今でも信じる人がいるため、方位に配慮して植える場所を選定することが重要です。
一般的に知られる鬼門とは、東北の方角を指すもので、荒々しい鬼が出入りする場所であるとされています。
この思想は陰陽道の考えによって確立され、一般にも広く普及しました。反対側の裏鬼門も含めて、植える場所を総合的に考えれば、家族の安全や幸福を祈ることにもつながります。
鬼門対策のためには、南天の木を家の北東側に植栽して、大切に育てる必要があります。
ところが、北東側の日当たりが極端に悪い場合には、生育にとっては悪影響が出る場合もあります。
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そのため、植える場所を南西側の裏鬼門に求めるようにして、生育に配慮することもできます。どちらを選ぶにしても、個人の好みや考えによって、自由に対処することが可能です。
場合によっては、鬼門と裏鬼門の2ヶ所に分けて、品種が異なる南天の木を交互に植栽することもあります。
また、
南天の木は、5月から6月にかけて花期を迎えて、可憐な白い花を咲かせます。さらに、晩秋から年末にかけては果実が完熟して、色鮮やかな赤色になります。中国や日本においては、赤い色には魔除けの力があると信じられてきました。
南天の木の真っ赤な果実のおかげで、魔除けの力が働いて、鬼門対策の効果が増大すると信じることもできます。
鬼門対策として植栽した南天の木は、長い年月をかけて維持することで、縁起の良さを保てます。栽培中には追肥や剪定も繰り返して実施すれば、途中で枯れて縁起が悪くなることもありません。