ツバキ科・モッコク属に属するモッコクは、樹形や楕円形の葉っぱが美しく端正な姿であるため、モチノキやモクセイと並んで「庭木の王様」と称される樹木です。庭の中や生垣などによく用いられる植物のお手入れ方法として、剪定方法や時期をご紹介します。
モッコクは、主に日本国内は関東以南のある程度温暖な気候のもと繁殖します。また原産は日本のほか、朝鮮半島や中国大陸に自生していたとされており、現在も同地域にて栽培・自生している植物です。赤い実をつけ、庭木として美しいさまは古来より愛されており、江戸五木の1つにも数えられる樹木です。
モッコクの剪定時期はいつ
壁やエクステリアなど、障害となる物がない場所であれば、自然に伸びるままに任せていても美しい樹形・枝ぶりになります。
しかし、放置していると徐々に小枝にたくさんの葉っぱが茂ったり、余分な枝が伸びることとなり、樹形がだんだんぼやけていきます。また、こういった状況により、風通しが悪くなるため、病気・害虫が発症・発生しやすくなってしまいます。
そこで、適度に剪定が必要となります。主な時期としては、6〜7月の夏のはじめ、そして11〜12月の冬のはじめです。二期存在するので、その両方行っても良いですし、そこまで気にならないのであれば、11〜12月の一度だけ、一年に一回実施すると良いでしょう。
モッコクの剪定の仕方はどうするの
主な方法としては、古い葉っぱや勢いのなくなった葉っぱをむしり取ったり、下向きの枝や他の枝や葉と絡み合っている枝、枯れた枝など成長の妨げとなる箇所を減らしたりしましょう。また、三又に枝が分かれている場合は、真ん中の枝を付け根から切り取ってしまえば良いでしょう。
注意する点としては、モッコクは芽吹く力・伸びる力がそこまで強くはないので、剪定をしすぎると樹勢が弱まります。
全体のようすを見ながら、固まっている箇所を間引く、向こう側が見えやすくなる、という程度を目安に間引けば十分です。また、病気になった箇所が見られる場合、そこは回復しないので被害が広がらないよう切り落としましょう。
モッコクの鉢植えの植え替えのサインは
ちなみに、鉢植えをしている方は、根詰まりを起こしそうなタイミングで植え替えを施しましょう。時期としては4〜9月が目安となります。
植え替えのサインとしては、鉢の底から根がはみ出してきていたり、水やりをしても水が土に染み込まなかったりした場合、植え替え時となります。本来、樹木の大きさとして5m以上に成長する木なので、ある程度大きくなったら、地植えにすることも検討してください。