もみじは秋になると美しい色合いになった葉を落とし、秋の風物詩のひとつとなっていますが、カエデ属の植物で実はカエデの俗称となっているのがもみじです。
日本にあるカエデの種類は全部で30種類あると言われ、世界中で見ると300種類を超えるほどです。
また、同じ種類の樹木でも生育条件や個体差によって、赤や黄色と色づき方に違いが現れ、1本1本の色合いが異なることから、秋の紅葉で色とりどりの景色が楽しめるようになっています。
庭木によく使われている「もみじ」種類は・・・
庭木として使用されるもみじとしては、日本で最も多い種類となるイロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジあたりでしょう。
ヤマモミジ・ノムラモミジ・セイガイモミジ・デショウジョウ・アオシダレ・ベニシダレ・イロハモミジ
これらは葉の切り込みが深く、よりもみじらしい表情を見せてくれるので、庭木としても人気が高いようです。
また、チシオモミジも漢字で書くと血汐紅葉となり、文字通り真っ赤に色づくことから鮮やかな庭木として人気があり、家の正面などに植えると良く目立ちます。
季節に関係なく常に葉が紅葉しているノムラモミジも特徴的で、春を過ぎて青々とした時期でも赤い色を見せるため、他の植物よりも際立って見えるようになります。
枝垂れ柳のように葉が垂れ下がるベニシダレやアオシダレは優しい雰囲気があるので、落ち着いた雰囲気の庭造りにぴったりの品種です。
「もみじ」比較的管理しやすい庭木です。
もみじは庭木として育てるのも比較的楽な種類で、根付いてしまえば乾燥する時期以外は特に水やりも必要なく、庭に十分なスペースがあれば特に剪定をする必要もないくらい自然樹形が美しい樹木です。
唯一気にするべきなのは害虫による被害で、樹皮が荒らされて最悪には枯死に至ることもあるので庭木にする場合は日頃から良く観察しておく必要があります。
秋に鑑賞するのは趣きがあって良いですが、豊富な種類の中には、通年でも楽しめるのがもみじという樹木なのです。
和風の庭には「もみじ」が似合う
日本庭園は基本的に、山々の自然の縮図化することが一般的な方法ですから、自然の風景に必要なもみじは、庭ずくりには必ず欲しい樹木です。
もみじは、春・夏・秋・冬の顔が様々に変化する色を楽しめる木なので和風の庭だけでなく、いろいろなところへの配置を考えて使用すると面白い庭木だと思いますよ。