可愛らしく華やかな見た目から、鉢植えで室内を飾るのにも、庭やベランダに植えるのにも適しているミニバラ。植えると雰囲気が一気に明るくなります。
豊富な種類が特徴で、1年中購入することができます。ここでは、ミニバラには興味はあるけれども、詳しくは分からないという方へ向けて、ミニバラの歴史と種類、そして育て方をご紹介していきます。
ミニバラとは?
ミニバラは、花の部分が小さくて、葉も小さくて高さも低い、小ぶりなバラのことを指します。咲き方に2通りあり、四季咲きのミニバラもあれば、一期咲きのミニバラもあります。
ミニバラは環境が良ければ、春から秋にかけて咲き続けます。品種の流れには様々な説がありますが、一般的には、ロキサネンシス・ミニマという樹形の流れを引いているといわれています。
花色が豊富で、香りは品種によって強弱が違います。他品種と比較すると、芳香性品種は少ないようです。ミニばらの苗は、秋になると地掘り苗の大苗が出回り、春にはポット植えの新苗が流通します。専門店に行くと、年間を通して鉢植えの苗が販売されています。
ミニバラの歴史は?
ミニバラは、1815年に中国で発見されたコウシンバラの矮小種が始まりで、中国からヨーロッパに紹介されて知れ渡りました。
1822年にはモーリシャスのバラとして、ロサ・プシラが紹介されます。そして最終的には、現在の名前であるロサキネンシス・ミニマと名付けられました。
その約100年後の1918年には、ジュラ山地にあるバラの、ロサ・ロウレッティというミニバラをスイスの軍医が持ち帰りました。
このように、世界各地で様々な品種のミニバラが発見され命名されました。ミニバラの歴史は僅か200年前後と短く、紀元前から存在していたバラと比べると、比較的新しいものといえます。
ミニバラの品種は?
バラは25000を超える品種が生み出されていて、今でも品種改良が続けられています。同様に、ミニバラにも豊富な種類があります。
グリーン・アイスは良く見かける品種の一つで、薄いピンク色から緑に色が変わっていく、ロゼット咲きです。咲く時期は遅いですが、花持ちがよく長い間楽しむことができます。
フォーエバーローズは、デンマークのナーセリーが開発した品種です。四季咲きのミニバラで、春から秋にかけて4回ほど花を咲かせてくれます。
オーバーナイト・センセーションは、紅茶のような香りを楽しめるミニバラです。スペースシャトルで香りの実験に使われたミニバラとしても知られています。
テディベアは、濃い茶色から始まり、開花すると色が変化し始め、真っ赤なバラに変わるミニバラです。濃い茶色が特徴的なので、テディベアという名前が付いているようです。テディベアは早咲きですぐに開花し、花つきがいいミニバラです。ほのかな香りも楽しむことができます。ミニバラは他にもいろんな品種があり、どの品種も魅力的です。
ミニバラの育て方は?
ミニバラは四季咲きと一期咲きがありますが、育て方は同じです。ホームセンターなどで買った土を、植え付けします。ミニバラを植える場所は、日当たりがいい場所がいいので、戸外がオススメです。
土が乾いたら水やりをしますが、その時に花やつぼみに水がかからないように注意します。水がかかると花がしぼんでしまったりするので、気をつけて下さい。春は1日か2日に1回、夏は1日に1回か2回、朝と夕方が水やりのタイミングです。
冬は土が乾いたら水をあげます。ミニバラは病気や害虫に弱いので、病気部分は切除して焼却することで、ケアしてあげます。オルトランを撒いておくと効果的です。花が咲いている時は液肥をあげますが、液肥だけでは栄養が不足するので、バラ用固形肥料も使います。
ミニバラの魅力
ミニバラは、小さくて可愛らしくて華やかなバラで、品種も豊富です。強くて初心者向きといわれるグリーン・アイスは、ロゼット咲きで淡いピンクから緑色に変わる変化を楽しめます。最も小型で可愛らしいミセス・カズコは、こんもりとした花が咲きます。
ストレンジ・ミュージックは、白と赤のストライプのロゼッタ咲きで、個性的で鮮やかな花が咲きます。このようにミニバラは、見て楽しめ、香りも楽しめ、育てることも楽しめる花です。
ちゃんと育てれば、美しい花を咲かせてくれます。庭やベランダを鮮やかに彩り、そこに存在するだけで心を豊かにしてくれるミニバラ。その魅力は尽きません。