今まで庭で家族を見守ってくれていた松が枯れてしまうのは、何とも言えない寂しさがあります。特に松の場合は天敵ともいえる松くい虫がいるので、手遅れになる前に念入りな対策が必要です。
ではどんな対策があるかというと、駆除と予防の二つに分けられます。
松くい虫の対策・・・駆除と予防
駆除対策はもう松くい虫の被害が表面化している時に行います。こうなると他の松に被害が及ばないように切り倒した後で、その木や枝を念入りに焼却するのがベストだと言われています。ただここまでの作業を素人で行うのは大変なので、専門業者に頼るのが一番でしょう。
対して松くい虫の予防対策は、松くい虫が発生する5月から8月に合わせて薬剤を散布し、飛んでくる松くい虫を殺菌し木に寄生しないようにするやり方です。
自宅の庭に植えられている松であれば本数も少ないでしょうし、薬剤自体もホームセンターに行けば専用のものが販売されています。いざという時は業者に依頼するつもりで、まずは自己防衛からはじめるといいでしょう。
庭木の松くい虫の防除薬剤はどんなものを使用すればいい
庭木の中でもよくあるのは松ですが、よく手入れしていないと松く虫の被害にあってしまうことがあります。松くい虫はマツノザイセンチュウという線虫が原因ですが、これを媒介しているのがマツノマダラカミキリという虫です。
防除するためには薬剤を航空散布したり、地上で散布したりします。また元気な松に松くい虫が発生するのを防ぐために注入剤を使います。
使う薬剤はMepといって、有機リン系殺虫剤を使うことがほとんどです。この薬は野菜などの害虫退治の時に使うものと同じものになります。この薬は松の木の中に潜む線虫を退治するのではなく、運び屋となっているマツノマダラカミキリを退治する薬です。また注入剤はいろんな農薬がありますので、そちらも使って予防をしたりもします。
以下が松くい虫に効果のある薬剤です。
散布薬剤:マツグリーン・スミパイン乳剤
樹幹注入剤:グリーンガード・ショットワンツー
などがあります。散布回数・希釈倍率などの使用がありますのでよく確認のことご使用ください。
庭木の松くい虫の防除時期はいつがいい
松くい虫は、森林や住宅の庭に生えている松を枯らしてしまう厄介な害虫です。適切に手立てを講じなければ、治療法がないために、手遅れになってしまうのも問題です。
では、森林に関しては持ち主や対処するべきですが、庭木に関しては自分でなんとかしないといけません。では、松くい虫の防除に適した時期はいつなのかというと、松くい虫と呼ばれる虫は、自然に発生するわけではなく、マツノマダラカミキリという虫を介して運ばれてきます。
マツノマダラカミキリは、5月下旬から8月上旬にかけて松を食い荒らし、卵を植え付けていくのですが、そのときにマツノマダラカミキリから松へと移るのです。
ですから、防除の方法はマツノマダラカミキリが来ないように、まつを食べ始めるよりも前、5月下旬ごろから薬剤を散布しておくのです。
散布は、1か月ごとに3回散布したほうが効果があるみたいです。散布回数が年5回までとなっていますので、5回までは、大丈夫です。また散布薬剤と違って樹幹注入剤は年1回ですので気を付けてください。
樹幹注入剤は、マツノマダラカミキリの発生時期の3ヶ月以上前の11月〜3月の間に松の幹の中にドリルで穴をあけて薬剤を注入していきます。
万が一松くい虫が入ってしまったときには、他への被害を防ぐために、松から出て行く10月ごろまでに松を切って処理します。