松のハダニに効果のある薬剤は

庭木の病害虫

日本庭園に欠かせない庭木と言えば、代表的なもので「松」があります。名前の由来は、「神を祀る」や「神を待つ」といった言葉が転じたものであるとも言われています。

 

繁殖地域は日本に限ったものではなく、荒地などでもよく育ち、中国の昔話に出てくるような切り立った岩山に生えるその姿は、神秘的な雰囲気を醸し出します。

 

また、松の種子から取れる「松の実」は栄養価も高く、高価な食材でもあります。中でもイタリアカサマツやチョウセンゴヨウという品種に至っては、種子が他のものに比べ大きいため珍重されています。

 

その美観を保つには、それなりの手入れも必要になってきます。

 

剪定は勿論のことながら、病気対策に加え、害虫対策もしなければなりません。

松の木の害虫のいろいろ

特に気を付けなければならない主な害虫は、マツノマダラカミキリやマツクイムシ、カイガラムシ類やアブラムシ類、マツケムシそしてハダニがあります。

 

その中でも、ハダニはその数が多くなってくると、葉が白くカスリ状になって変色してくるため、ある程度被害が進行した頃に気付くことが多いため注意が必要です。

 

ハダニがついてしまうと、針葉から樹液を吸われてしまうため生育が阻害される上に、葉の色艶も悪くなってしまいます。
まさに、庭園に大敵の害虫と言えます。

スポンサードリンク

ハダニ退治に効果のある薬剤と注意する点は

ハダニ退治に効果のある薬剤は、エトキサゾールを配合したものが有効です。水で薄めて使用するタイプのフロアブル剤ならば、少量の薬剤で散布剤を作ることができ、必要量も自分で加減しやすいため大変便利です。

 

そのかわり使用する際には、希釈濃度を守らなければいけません。濃度を高くしてしまえば、害虫だけでなく木にまで薬害が及んでしまうことになります。

 

その他にも、アミトラズ20.0%といった成分も有効です。

 

スプレータイプやエアゾールタイプの、手軽にそのまま使える物も市販されているので、用途に応じて使い分けると良いでしょう。

見えない・・・ハダニを確認するにはどうする

ハダニには多くの種類がいますが、松の木には赤い色をしたものがよく見られます。1mmもない程小さな姿で、虫眼鏡などを使わずに視認するのはなかなか難しいものがあります。

 

白い紙を用意してその近くで枝葉を弾くと、ゴミなどが落ちてきます。それを半分に折りたたんでから開いたとき、赤い点がついていたなら、それは潰れた赤ダニです。

 

また、ダニは水に弱い性質をもっているため、水圧を上げたホースなどで枝葉に勢いよく散水し、ダニを洗い落としてしまうという方法があります。

 

そして株元を軽く耕して空気の循環を良くし、堆肥を与えれば、松はもっと健康になることでしょう。