庭に樹木を植える時に気になるのが風水でしょう。
当然ですが縁起の良い樹木があるのなら、それらを植えたいと考えるはずです。
そんな縁起の良い植物とされるのが槙の木になります。
日本や中国では古くから重用されている庭木の1つなのですが、なぜ縁起が良いと言われているのか、その理由を詳しく調べてみました。
槙の木を知ろう
槙の木は常緑針葉樹の1つです。
比較的に温暖な地域に分布する植物の1つで、高木に分類されています。
日本だと関東以南で良く見かける植物で、千葉県ではイヌマキを県の木に指定しているほどです。
千葉県は槙の木の生産量も多く、近年では国内向けよりも中国や台湾などへ輸出しています。
その理由としては、風水で縁起の良い木だとされるためです。
槙の古木には高値がついているそうで、1本で数千万円といった額で取引されています。
中国政府としては根に土がついた状態のものは、検疫上問題があるとして禁止しているのですが、裏のルートなどで持ち込まれているそうです。
槙の木はイヌマキ、コウヤマキ、ラカンマキの3種類が代表的でしょう。
中国などで取引されているのがイヌマキで、国内でも生け垣などに使われます。
コウヤマキは日本の固有種で、高野山で霊木と見られている木です。
国内で一般的に取引されているのが、ラカンマキになります。
イヌマキよりも葉が小さいことから生け垣に向いているのですが、値段は少し高めになっているのが特徴です。
槙の木が風水で良いとされている理由は?
槙の木は古くから中国や日本で庭木として重用されていた歴史があります。その理由としては風水上、とても縁起が良いためです。
玉散らしと呼ばれる剪定をすると、その姿が龍のように見えるのが理由でしょう。玉散らしとは葉っぱを球形や、雲のような形にして整えることです。
龍というのは風水で、すべての運気やエネルギーを司る霊獣だと考えられます。大地のすべてのエネルギーを司っていることから、大地の力を風水では龍脈という呼び方もしているのです。
風水では四神といって青龍、朱雀、玄武、白虎が吉祥の動物とされます。これらを上回るのが龍であるというのが、風水での考え方です。
ちなみに四神の中には青龍がいますが、この青龍は四龍という存在でもあって、そのリーダー的な存在が黄龍になります。
つまり風水では上位の龍である黄龍や、応龍を指しているのでしょう。
龍が家にあることで外部から侵入してくる邪気を払い、あらゆる運を呼び込む存在と風水では考えられています。
金運や仕事運、商運に出世運などの運気を上げ、対人関係のトラブルも好転させるという存在です。
槙の木はどこに植えればいいのか
では槙の木を庭木として植える時に、縁起が良い場所はどこなのでしょうか。これは家の南に植えるといいとされます。
風水では南を含む南西や南東という方角は、明るい日差しが差し込むことから火の性質を持つと考えられているのです。
エネルギーが満ち溢れる方角であるため、赤や紫色の花や実をつける植物が吉になります。
槙の木も赤い実をつけますので、南の方角が良いと言われるのです。
ただし陽光が遮られすぎてしまうのも良くないので、生育の遅いラカンマキが国内では好まれています。
ちなみに南西という方角は、風水では裏鬼門になります。
北東の鬼門と同じく、裏鬼門は土の性質を持っていて、邪気が侵入しやすい方角になるのです。
そのため火の性質を持つ木を植えるのが良く、特に槙の木は龍に似ているため邪気払いには最適だと言えるでしょう。
ただし大木は厳禁とされるため、大きな槙の木は植えない方がいいです。
シンボルツリーという考え方での槙の木
風水では庭木を植えるのなら、1本は避けるべきだと言われています。
その理由ですが家の敷地を四角形だと考えると、1本の木は漢字の困という字になるためです。
こじつけのようですが運気というのは、そうした縁起を担ぐものだと言えます。
だからこそ槙の木を植えるのなら、南の方角に何本か植えるといいでしょう。
ちなみに風水では陽木と凶木という考え方もあります。
木というのは気に通じるもので、エネルギーを生じるため家にも人にも運気という面で、強く影響をするというものです。
東側にはピンクの花や果実を植えると良く、西には柑橘系の黄色い果実がなる木が良いと言われています。
そのため庭木を植えるとしても槙の木だけではなく、他の植物も方角に合わせて植えていくといいでしょう。
また家や家族の象徴として、シンボルツリーを植える人もいます。
このシンボルツリーで古くから使われていたのが槙の木です。
初心者でも管理がしやすく、虫がつきにくいというのもポイントでしょう。
日本家屋や和モダンの家の庭には、ピッタリだと言えます。
まとめ
庭木でも人気の槙の木についてでした。
槙の木は縁起の良い植物とされていて、国内だけではなく中国や台湾でも人気です。
特に中国や台湾では風水を重視するため、日本から槙の木を数千万円といった値段で買取をすることもあります。
槙の木は玉散らしという剪定を行うことで、その姿が龍に似ているそうです。
龍というのは風水では邪気を払い、あらゆる運を呼び込む存在になります。
そのため風水では庭の南側に槙の木を植えるのです。
シンボルツリーとしても人気があるので、日本家屋や和モダンの家だとピッタリの庭木でしょう。