クチナシは白く可憐な姿からは想像できない程丈夫で、過酷な環境でも生育が可能な植物です。香りも非常に強くてかぐわしく、観賞用として庭に植えるのにも適しています。
クチナシの場合、大型の株になればなるほど根付きが悪くなるため注意が必要です。一度地植えに成功すれば、他の場所に植え替えたりする必要はありません。
スペースが狭い場所では根詰まりを起こしやすいので、春か夏になったら2年に1度のペースで植え替えるようにしましょう。ただ、前述したとおり根付きが悪いものもあるので、最悪の場合は枯れてしまうリスクもあります。
クチナシを上手に剪定するためには
クチナシはあまり広い空間に成長することが無く、自然に綺麗な形にまとまる性質があります。このため、庭など十分な広さがある場所に植えている場合は特に剪定はしなくても構いません。
どうしても形を整えたい場合は、6月から7月の初夏が剪定時期として適しています。また、明らかに不自然に長い枝が生えてしまったり、枝や花が混み合っている部分は間引きを行ったほうが良いでしょう。
クチナシは花を咲かせた後に伸びた枝に、次に咲く新しい花の芽ができる特性があるため、花が咲く時期の終わった初夏が剪定時期となります。
この時期を逃すと、来年に咲く予定の花芽がついた状態の枝を切ってしまうことになり、花が咲かなくなってしまうため注意が必要です。
2回花を咲かせるクチナシの剪定時期は
1年に2シーズン花を付ける品種もありますが、その場合は9月に剪定を行います。剪定方法としては、余計に伸びた枝は根元から切り、古くなったり弱った枝は枝分かれしている部分で切るようにします。
この際、うっかり新梢を切ってしまうとダメージを受けて全体が弱ってしまうこともあるため、古い枝と新しい枝の見極めを慎重に行う必要があります。
クチナシを挿し木を行う場合は
挿し木を行う場合は、5月から7月に行うようにしましょう。切り口から細菌に感染することもあるため、必ず殺菌済みの包丁などを使用します。
枝を10cmほどの長さで斜め切りし、葉を数枚残してあとは取り除きます。その後はしばらく水に浸けておき、挿し床に差し込んでおきましょう。
挿し穂が倒れないように軽く抑えて固定したら、水を十分に与えてビニール袋などで覆います。この時、日光が直接当たらない日陰などに置くようにしましょう。
このような場所で土が乾かないように注意して育てると、約1ヶ月ほどで根が張るようになります。翌年の3月か4月になったら、鉢植えや地植えに植え替えるようにしましょう。