クロマツとアカマツの違いは

松の木

クロマツ

アカマツ

日本には様々な種類の松が生息しています。

 

そのなかでも松を代表する種類としてクロマツとアカマツが挙げられます。全国に一番多く分布している事もあり、日本人の多くが「松」と聞いて連想すマツ科マツ属の常緑針葉樹だからです。

 

このクロマツとアカマツは名前は違いますが、外見がよく似ているので一見すると見分けがつきません。植物学の分類上、同種なので当然といえば当然ですが、実はそれぞれの松にはそれぞれの特徴を持っています。それがクロマツとアカマツの違いです。

クロマツの特徴

まずクロマツですが、名前の「黒」の由来は黒っぽい幹と樹皮からとなります。

 

その樹皮は厚く、亀甲状の割れ目に入って鱗状に剥がれます。葉は硬く、葉の先端に触れるとチクチクした痛みを感じるので見分けるポイントとして使われます。ちなみに葉の長さは7cmから12cmと長いです。

 

また松ぼっくりの大きさも平均で6cmから8cmと大きいです。枝は太くなる性質を持っているので大きく垂れ下がるため、全体的に堂々とした樹形になる事から「雄松」という別名を持っています。それから新芽が白い点や生息する場所が海岸や砂浜など海辺の土地という点もクロマツにしか見られない特徴です。

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アカマツの特徴

一方、アカマツの名前に含まれている「赤」もまた幹と樹皮の色が赤っぽい事が由来となっています。

 

この松も年を重ねると樹皮が剥がれていきますが、その樹皮は薄く、色は赤いです。葉は細めのうえに柔らかく、葉の先端に触れてもさほど痛くありません。

 

先述したように、このポイントが最も簡単に見分ける事が出来るポイントです。

 

松ぼっくりの大きさは平均で4cmから5cmほどになり、少し小さめとなります。枝は太くなる性質を持っていないので横に伸びていき、自然な成長をした樹形になります。

 

このように正反対な性質を持ったアカマツは「雄松」に対する「雌松」という別名で呼ばれるようになりました。新芽が赤い点と生息する場所が山を中心とした内陸である点もこの松にしか見られない特徴です。

 

そのような生息する場所の違いのためか、日本人が最も目にする松は赤い松となります。しかし庭木としてもクロマツを植えているご家庭もたくさんありますので、一般的にはクロマツも多いと思います。

アカマツはマツタケの生産林の樹木

何よりこの松はマツタケの生産林の樹木として欠かせません。マツタケというキノコは松の根に寄生する菌が地上にまで成長したものであり、マツタケが誕生するには赤い松でなくてはなりません。

 

またこの松にとってもマツタケの存在は長寿にさせる存在です。つまり互いに助け合っている存在がいるという点も2種類の松の違いといえます。