広葉樹と針葉樹の違い種類や特徴は

庭木の種類・知識

広葉樹と針葉樹の違いは植物学的にいうと、前者は胚珠が露出せず心皮にくるまれて子房の中に収まっている被子植物、後者は子房を持たず胚珠がむき出しになっている裸子植物になります。

 

また葉の形状にも違いがあり、前者は平たく広い葉を持っています。翻って後者は針状の葉を持つものが大半を占めています。

広葉樹と針葉樹の分布している地域も違う

分布している地域も違いがあり、前者は温帯から熱帯に広く分布しています。後者は温帯から冷帯に分布しています。

 

また高い山などでは標高の低い場所に広葉樹、高い場所に針葉樹が分布しています。広葉樹は花のきれいなものも多く花木としてたくさんの種類があります。また常緑性のものと落葉性のものに分けられます。

 

常緑のものは冬の寒さの厳しくない温帯地方や熱帯地方に多くみられます。熱帯の東南アジアや中南米、中部アフリカなどの降水量が年間2000ミリ以上の地域には常緑の熱帯雨林が形成されています。

 

温帯には常緑広葉樹林が2タイプあります。一つは夏季に雨の少ない地中海地方に見られるオリーブなどの硬葉樹林で、もう一つは夏に多雨の温帯地方に形成される照葉樹林で葉の表面に光沢があり光って見えることからその名がついています。

日本でよく見られる広葉樹は

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日本では見られるのはこの種類で暖かい地方に多くみられます。シイ・カシ・タブノキ・クスノキ・アラカシ・スタジイなどが主に樹種になります。

 

落葉広葉樹は寒い冬になると葉を落とすタイプの木で日本の四季を形づくっている重要なファクターです。秋に赤や黄色に紅葉して季節を感じさせてくれます。モミジやカエデなどです。

 

春になれば裸の木々が芽吹き若葉へと成長して春の訪れを感じさせてくれます。日本の春になくてはならない桜もこの種類になります。

日本で見られる針葉樹は

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針葉樹は松や杉、ヒノキなどなどで世界で500種類ほどあります。ほとんどが常緑針葉樹ですが、メタセコイヤやカラマツ・ヌマスギナチなどの落葉樹も存在します。厳しい寒さの亜寒帯にあるシベリアや北アメリカ大陸北部地方では他の樹木が育つことができずタイガと呼ばれる広大な森が広がっています。

 

日本においては建築材料に使われるためスギやヒノキが植林されてきました。また海岸線には砂防林として江戸時代からマツの植林が進められ人々の生活を守ってきました。

 

近年松くい虫の被害が問題となっており、山や海岸線の松が枯れる被害が相次いでいます。日本においての針葉樹林はこういった人の手で作られ管理されてきた人工林が大半を占めているのです。