コンクリートよりも手軽に雑草予防やぬかるみ防止効果を得られる「固まる土」。
入手が簡単で、コンクリートのように技術や特別な道具も必要ないとあって、自宅の庭に導入を考えている人も多いのではないでしょうか。
ただ、どれくらいの量が必要なのか、作業時間、自分でできるのか業者に頼むのかなど、わからないこともありますよね。
そんな「固まる土」を実際に施工する場合の費用について、具体的にご紹介していきたいと思います。
固まる土はどれくらい必要?
固まる土は、自然の土や砂と硬化するセメントを合わせた舗装資材で、整地した地面に撒き、均して水をかけ、乾燥させるだけで固まる便利な製品です。
水を通し、雑草が生えるのを妨げるため、ぬかるむ地面や人の通る場所の舗装に適しています。
有害物質を含まず、夏の照り返しも防げるので、自宅の庭や駐車場など家族やペットがいる家庭でも安心して使うことができます。
10kg一袋700円程度からと、比較的安価で販売されていて、自分で施工できる舗装資材として人気ですが、舗装に使う場合の必要量はどれくらいなのでしょうか。
実際に固まる土の製品説明を見てみると、ほとんどの商品で3cm~5cmの厚みで敷くことを想定しています。
それ以下の厚みでは、雑草予防・ぬかるみ防止の効果が薄く、割れやすくなったり、水がしみ出してきたりするほか、雑草が固まる土を突き破って生えてくることもあるようです。
製品ごとに1平方メートルあたりの必要量の目安が設定されているので、具体的に見てみましょう。
・アイリスオーヤマ 固まる防草砂 10kg
1平方メートル(厚さ3cm)あたり 3袋(30kg)
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・テラダ まさ王 オレンジ 15kg
1平方メートル(厚さ3cm)あたり 2~3袋(30~45kg)
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・エコシステム ハイドサイド 20kg
1平方メートル(厚さ3cm)あたり 2袋(40kg)
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・YBK工業 ガンコマサ 12.5kg
1平方メートル(厚さ3cm)あたり 4袋(50kg)
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・宇部マテリアルズ マグナイト 20kg
1平方メートル(厚さ3cm)あたり 2.5袋(50kg)
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多くの商品で1平方メートル(厚さ3cm)あたり30~50kgの、最低限必要だということが分かりました。
更に見てみると、駐車場施工の場合には、更に高い強度が必要になるため、目安の厚みが5cmと設定されている製品もあります。
- ・アイリスオーヤマ 超硬い固まる防草砂 15kg:1平方メートル(厚さ5cm)あたり 5袋(75kg)
- テラダ まさ王スーパーハード ライトオレンジ 15kg:1平方メートル(厚さ5cm)あたり 5袋(75kg)
- DCM 超固まる防草砂 15kg:1平方メートル(厚さ5cm)あたり 5袋(75kg)
駐車場としての強度を求めると、最低でも75kg以上は必要だということです。
固まる土の費用は?
使う量が分かりましたが、これだけの量の固まる土を用意すると、費用はいくらぐらいかかるのでしょうか。
amazonをはじめ、インターネット通販での価格をもとに見てみたいと思います。
目安の厚みで1平方メートル施工する場合の費用
- アイリスオーヤマ 固まる防草砂 10kg @\699×3 \2,097
- テラダ まさ王 オレンジ 15kg @\1,499×2~3 \2,998~\4,497
- エコシステム ハイドサイド 20kg \3,680×2 \7,360
- YBK工業 ガンコマサ 12.5kg @\1,650×4 \6,600
- 宇部マテリアルズ マグナイト 20kg @\3,680×2.5 \6700
- アイリスオーヤマ 超硬い固まる防草砂 15kg @\1,099×5 \5495
- テラダ まさ王スーパーハード ライトオレンジ 15kg \3,300×5 \16,500
- DCM 超固まる防草砂 15kg @\987×5 \4,935
※価格参照 Amazon(DCM 超固まる防草砂 15kgのみDMC楽天市場店)
製品の代金で、通常の舗装に使用する約\2,000~\7,000(1平方メートルあたり)程度、駐車場の舗装で約\5,000~\16,000(1平方メートルあたり)程度になります。
ちなみに、リフォーム業者や外構業者に、固まる土の施工を依頼すると、\8,000~¥12,000前後で施工してもらうことができるようです。
花壇のすきまや小径など、小さなスペースは自分で施工してもさほどの労力は要りませんが、駐車場などの広いスペース施工は、資材の量も多くなり運搬、施工の準備など大掛かりな作業になるうえ、外から見える場所は仕上がりの面でも、プロにお任せする方がいいかもしれませんね。
コンクリート舗装の場合の施工費用目安は、1平方メートルあたり\10,000前後となっているので、用途によって使い分けると美観的にも、実用面でも納得のいく仕上がりになるでしょう。
固まる土のメリット・デメリット
固まる土のメリット
◇手に入りやすい
固まる土はコンクリートやアスファルトに比べて、手に入りやすい製品です。
整地された小さなエリアを舗装するぐらいなら、DIYできるのも芽かたまる土のメリットだといえます。
◇見た目がナチュラル
自然の土が主成分なので、見た目にもナチュラルで、ガーデニングをしている場所の一角を舗装する場合にも自然な印象になります。
ベージュ、茶色、オレンジ、グレーなどカラー展開もされているので、外構や敷石の色とコーディネートもできます。
◇照り返しが少ない
固まる土は、コンクリートに比べて照り返しが少ないのも大きなメリットです。
特に夏場、人の通りがある場所では、照り返しの少ない素材を選びたいですよね。
◇剥がせる
固まる土は剥がすことができます。
気分が変わったり、違う用途に使いたいとき、他の舗装材と比べると原状回復しやすいといえます。
固まる土のデメリット
◇メンテナンスが必要
固まる土は、水はけや踏みつけ、経年劣化で浮きや剥がれ、ひび割れが起こります。
また、水たまりや日陰では苔がはえて、美観を損なうこともあり、数年で貼り直しが必要になることがあります。
◇強度が低い
駐車場用の固まる土もありますが、一般的な製品はコンクリートやアスファルトに比べると、強度は劣ります。
固まる土でも、コンクリートなみの高強度の製品はありますが、コンクリートは、下地に砕石やワイヤーメッシュを入れて施工するため頑丈です。
頻繁に車の出入りがある場所や大きな車を止める場所には、固まる土はあまりおすすめではありません。
◇広い場所ではかえって費用が嵩む
先述の通り、1平方メートル当たり30~50kgの製品が必要になる固まる土は、広い場所だと、かえって費用が嵩むことがあります。
運搬だけでも重労働になりますし、整地などの作業も含めると、リフォーム・外構業者にコンクリート舗装してもらうほうがコストパフォーマンスが高くなることもあります。
まとめ
固まる土は自分で施工できる手軽さが魅力ですが、使用量は想像よりも多くて驚きでした!
ご紹介した使用量の目安や費用を参考に、お庭の舗装資材の選択肢として検討してみて下さい。