柿の木は、その土地の風土や風通しなど環境に左右されますが、ほとんど何もしなくても元気に育つ場合もあります。
しかし、原則的には剪定をしてやらないと、枝が増えすぎて思うような形にならず、また日当たりも風通しも悪くなり、最後は害虫に侵されるということになってしまいます。
ではどのような剪定をしていけばよいのでしょうか。
柿の木は、高さに制限すると収穫もしやすい
放っておくと、結構背が高くなる木ですから、高枝切りバサミを用意しておいて、それが届くくらいの高さに制限すると、収穫時期にも苦労しないで済みます。高枝切りバサミがあれば、高いところの実を採るときにも使えるからです。
既にそれ以上高くなってしまっている木の場合は、一旦高いところ用のノコギリが付いたものを用意して、切り落としておくといいでしょう。
柿の木の剪定の仕方は(徒長枝)
さて、剪定の仕方ですが、狙いは、樹形と整え、果実を収穫したり、手入れをするために都合がよいようにするなので、その目的を意識して行うことです。
そして、将来の姿などを想像して、要らない枝は思い切って根元から切ることです。途中で切ると、そこから勢いのいい枝が出てきてしまいます。
木の内側に向いている徒長枝は取り除くのが賢明です。日あたりを悪くすること、風通しも悪くなるので取り除く必要があります。また、同じ方向に伸びている枝も、一つに絞ることがいいのです。
柿の木の剪定の仕方は(結果枝は結果母枝)
上に向かっている枝も、将来の関係で面倒なことになるので切り落とすのがいいでしょう。
柿は芽から新梢が伸びて、新梢の真ん中付近から下に花が付きます。この新梢を結果枝と言いますが、結果枝が出てくる枝を結果母枝と言います。結果枝は結果母枝の先端から3から4番目の芽までです。
このことを意識して、結果母枝の先端を切らないようにすると沢山の実がなるようになります。逆に、新しい枝を伸ばしたいときは、結果母枝の先端を4分の1か3分の1くらい切ることです。
柿の木の剪定時期は
剪定時期は、葉が落ちてからの11月以降翌年の3月頃までがいいのです。葉を落として休眠状態になっていることが適切な時期だからです。葉がついているときは、樹勢を悪くすることにつながります。
逆に、樹木をコンパクトにしたい場合は葉がついている時期の方が適しています。
もう一つの注意点ですが、枝は横に延びるように工夫することも必要です。収穫したことのある人は理解できるはずですが、高くなった枝の実を採るのは容易ではありません。
また、翌年のための剪定のためにも、枝が高くなりすぎると、手間暇が大変になってしまうからです。