イチジクは食用の果実を付けることでも知られる落葉高木です。その果実を好む方も多く、自宅でもしっかりと剪定をすることで美味しい実を付けさせることが出来ます。
イチジクの剪定時期は
イチジクは新しく伸びる枝には全て実を付ける性質があります。そのため、そのまま放置していると枝や葉によって日差しが遮られてしまい、栄養も分散します。
そこで適切に剪定を行うことで、栄養を特定の果実に集中させることが重要となります。ただ、いつ切っても良いというわけではなく、しかるべき時期を見極めることも大切になります。
イチジクは冬にあまり成長しない植物なので、12月から2月といった冬の時期が剪定に適しています。
イチジクの剪定方法
剪定方法にはいくつか種類がありますが、一文字仕立てと杯状仕立ての2つが一般的によく行われています。
一文字仕立ての剪定
一文字仕立ては樹勢がそれほど強く無い品種において行います。
一文字仕立てでは1年目に先端から伸びてきた2本の枝を主枝とします。それらの枝が下に垂れてこないように支柱を使って仕立てます。
2年目には充実しているところで左右に切り返して曲げます。水平なパイプを用意し、そこに結束する形で枝を固定しておきます。
この結束の際に枝を折ってしまわないように注意しましょう。春頃には枝が柔らかくなるので、結束するならその時期がおすすめです。
枝をいきなり曲げるのではなく、曲げるところに切り込みを入れておくとスムーズに結束しやすくなります。
3年目には枝が伸び、果実が付いていきます。その中で2芽のみを残して、他の芽は切っておきます。
4年目には強い芽と弱い芽がはっきりしてくるので強い芽のみを残すのが重要となります。欲を出して芽をたくさん残すと美味しい実が出来なくなってしまうことがあるので注意が必要です。
杯状仕立ての剪定
杯状仕立ては樹勢の比較的強い品種において行います。
杯状仕立ての1年目は苗木を50㎝程度の高さのところで切ります。
2年目には主枝がさらに伸びているはずなので、外芽が出ているところから30㎝くらいの高さで切ります。
3年目には主枝から伸びた枝を20㎝のところで切り落としておきます。
4年目以降には樹形がほぼ決まっているので、その後に発生した枝は2節くらいのところで剪定します。
切るときは芽と芽の中間くらいで切るのが大切です。とにかく枝を絞って、果実への栄養を集中させることが大切です。主枝が伸びれば伸びるほど枝が増えて、栄養が分散しやすくなるので、主枝が高くなりすぎないようにすることが重要と言えます。