ヒョウタンボクの育て方・剪定・種類・花言葉について

庭木の種類・知識

ヒョウタンボクは紅い色をしていて毒のある果実が2つくっついて、ひょうたん状になるのが特徴で、名前の由来にもなっています。

若い枝は淡い緑色をしていて、軟らかい毛が密集して生えている訳です。古い枝になると灰褐色に変化して、樹の皮は縦の方向に裂ける性質があります。

涼しい山間地に生えている低木の落葉樹です。観賞用として鉢植えにしたり庭木に選ばれることも多く、初夏に甘い香りがする白い花が咲き、少しずつ黄色くなっていきます。

そんな、ヒョウタンボクの育て方、剪定、特徴、花言葉などについて紹介します。

ヒョウタンボクのの主な品種(原種)

ヒョウタンボクは和名でキンギンボクといい、スイカズラ科のスイカズラ属に属しているのが特徴です。

同属の近縁にはオオヒョウタンボクやチシマヒョウタンボク、ベニバナヒョウタンボクにアカバナヒョウタンボクなどの種類があります。

オオヒョウタンボクは関東北部や中部地方に分布する日本の固有種で、キンギンボクよりも大きいことからこの名前です。

チシマヒョウタンボクは日本だけでなく東北アジアに分布していて、上唇が4裂するのがヒョウタンボクとの違いです。

ベニバナヒョウタンボクは中国や北朝鮮、ロシアにも分布するもので、日本でも北海道や青森で赤い花を咲かせます。

一方、アカバナヒョウタンボクは東アジアからシベリアまで広い分布があり、花は濃いピンクで花冠が5裂することから、ヒョウタンボクの種類の中でもインパクト大です。

このように、ヒョウタンボクには様々な種類があって、どれもキンギンボクとは少しずつことなり、見た目も色も1つの枠に収まらないといえます。

ヒョウタンボクの育て方と栽培のポイント

ヒョウタンボクは耐寒性と耐暑性共に強く、比較的育てやすい植物です。

基本的な育て方としては、春に市販される株を3月~4月頃に、赤玉土4に鹿沼土3、腐葉土3を混ぜた用土に植え付けていきます。

水はけの良い用土が理想的なので、この割合で作るのが1つの目安ですが、同等の他の用土でもOKです。

庭植えの場合は根鉢2~3個分の穴を掘り、掘り出した土に3割ほどの腐葉土を混ぜ、庭土と混ぜ合わせてから植えましょう。

栽培に適しているのは日向から半日陰で、春先に化成肥料か有機肥料を与えて成長を促進してあげます。

水を好むヒョウタンボクは、季節によって乾きやすいので、植え付けた直後の春先は特に水切れに気をつけて水やりをします。

通常は土の表面が乾いた時に、1日~2日に1回くらいのペースで水を与えます。

夏は土の状態を見ながら、逆に休眠期は控えめにするのがポイントです。

育て方において後は特に病害虫など注意点はないので、改めて楽に栽培して楽しめる植物だといえます。

ヒョウタンボクの植え替えはいつがいい

ヒョウタンボクの植え替えに適しているのは10月~11月頃です。花をつける時期が4月~6月頃なので、それよりも半年前に植え替えをしてしっかりと木全体に栄養をいきわたらせるのが良いです。

植え替え方法は鉢植えから庭の土に移す際は、土を約25cmほど掘り起こしてすり鉢状の穴を作ることからはじめます。

ヒョウタンボクの根は網目状に広がっている形状をしているので、深い穴に収めないと根付きを良くすることができません。

植え替える際、鹿沼土と赤土を7対3の割合で配合して根本に掛けていくのがポイントです。水はけが良くなり、赤土に含まれているカルシウム成分がヒョウタンボクに栄養を与えてくれます。

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温暖な気候を好む木なので、12月~2月頃までは土の上に藁を敷き詰めて霜が降りないように工夫をすることも大切です。

また植え替える時はなるべく日中の間、ずっと日差しを受けられる南側の場所を選ぶと寒い冬の時期もしっかりと成長してくれます。

ヒョウタンボクの剪定の方法・剪定時期はいつがいいの

ヒョウタンボクは、非常に成長の早い植物なので、挿し木で簡単に増やせます。

だけどずっと手入れしないで放置していると樹形が乱れるので、定期的に剪定を行って樹形を整える必要があります。

順調に生育が進めば、春に花が咲いて夏には実が楽しめます。秋から冬にかけて、もう一度花を見られます。

剪定に適した時期は、株が伸びすぎて見栄えが悪くなった時に行うので、特に決まったタイミングや方法はありません。

春の花を楽しんだ後や、実を見たいなら夏の実なりを楽しんだ後に行います。秋から冬の時期に再度綺麗に咲かせたい場合には、夏になった実を諦めて春の花が萎れて散った時に行った方が適してます。

何故なら実がなると木のエネルギーを消費してしまうため、秋から冬にかけての蕾の生育が悪くなるからです。また春の花が終わった後に、思い切って古い枝を剪定する必要があります。

それによって蕾が付きやすい新しい元気な枝を、十分に生育される事ができるからです。

ヒョウタンボクの実には毒があるの?

ヒョウタンボクの実は赤くてとても美味しそうに見えますが、食べるのはすごく危険です。

なぜかというと毒が実の中にあるからです。毒の強さはトリカブトに次ぐ程と記述されています。かなりの有毒なので万が一食べると中毒症状が出てきます。

特に多いのが嘔吐や悪寒などで酷い場合は意識障害にまでなることがあるので本当に危険です。

実際に美味しそうだと考えて誤って食べてしまった方で上記の症状が現れたという人が存在します。

その人の体験談によるとヒョウタンボクの味は見た目とは想像がつかない程の苦さと書かれていました。

中には毒があることも知らずに家庭で育てている家もあるので、育てる祭には絶対に食べないように注意が必要です。

ヒョウタンボクはなぜ嫁殺しっていわれるの

ヒョウタンボクは、本州だけでなく北は北海道から南は四国の山地など、日本各地のさまざまな場所に自生している落葉高木です。

また、庭木としても広く親しまれているため、日本人にとって生活に身近な木のひとつと言えます。

なお、その実は直径8ミリほどの大きさで、2個の実が合着して瓢箪形になることからヒョウタンボクの名で親しまれています。

ただ、熟した実は赤々とグミのように美味しそうに見えるものの、食べてしまうと嘔吐や下痢、麻痺を引き起こす猛毒成分を含んでいる点には注意が必要です。

それゆえに、この木は「嫁殺し」という物騒な名で呼ばれることもあるほどです。鳥の中にはこの実を好んで食べるものも存在しますが、人は決して食べてはいけません。

ヒョウタンボク 花言葉

ヒョウタンボクの花言葉をご存知でしょうか。嫁殺しという言葉が出てくるわけですが、これは決してマイナスな意味だけではありません。

心を奪われるほどの喜びを与えるという意味にもとることができます。旦那様がお仕事帰りに奥様の大好きなケーキを買ってきて、サプライズでプレゼントすることで奥様は愛を再確認できます。

嫁殺しとは、一定の歓喜を超えて最大の幸福感を味わわせることでもあるということです。この花言葉にちなんで、お花をサプライズでお土産に買っていくというのも良いかもしれません。

お花は年齢を問わず、女性の心を魅了します。何を買ったらよいかで迷われたら、ショップの店員と相談をすればよいことです。ぜひお試しください。