グランドカバーに植えてはいけない要注意な植物とその理由

グランドカーバー

お庭や花壇の足元を土のままにしておくと、雑草がどんどんはびこって、お手入れが大変になってしまいますよね。

そこで、横に広がりやすい植物をグランドカバーに植えると、見た目も良くなります。

でもグランドカバーに植えてはいけない植物があることをご存知ですか?

グランドカバーに植えてはいけない植物と、その理由をご説明します。

グランドカバーとは

グランドカバーとはその名の通り、地表を覆うように植えた植物です。

花壇の植物の隙間を埋め立体的な植栽を作ったり、通路部分の地面を美しく見せてくれます。

見た目だけでなく、雑草予防や土の流出を防いでくれたり、水やりのときの泥はねを抑えて、植物を健康に保つ効果もあります。

グランドカバーに向く植物は、草丈が低く匍匐性で、踏みつけにも強い植物です。

常緑のリュウノヒゲやリキマシアといったカラーリーフ、いい香りのするタイム、花を楽しめるプラティア、日陰に強いアジュガなど、植える場所によって、環境にあったグランドカバーを選ぶ楽しみもあります。

手に負えないほど広がってしまうグランドカバーとは

グランドカバーの中には、繁殖力が強すぎて手に負えないほど広がってしまうグランドカバー植物があるのです。

グランドカバーしたい部分以外にまで侵食して、他の樹木や花の水分や栄養を吸い取ってしまう、覆い隠して日が当たらなくなってしまうなどの被害が出ることも…。

そうなってから除草しようとしても、綺麗に抜けなかったり、抜いても抜いても再生するという悩みを抱えることになってしまいます。

他の植物がある場所だと、除草剤をつかうこともできず、長年に渡って増殖するグランドカバー植物に悩まされるケースもあるんです!

普通に管理できていれば問題ありませんが、放っておくと手に負えないほど広がるグランドカバー9選・・・どんな植物がグランドカバーに植えてはいけないのか具体的に見ていきたいと思います。

植えてはいけないグランドカバー植物

ヒメツルソバ

ポリゴナム、ハートカヅラという名前で販売されているヒメツルソバ。

白~ピンクの金平糖のような花が可愛く、冬には紅葉することもあって観賞用にもなっています。

ただ、地上部分だけでなく、地下茎で拡がり、こぼれ種で増えるため、繁殖のスピードがとても早い植物なので、増えすぎて手に負えなくなることが多いグランドカバー植物です。

ツルニチニチソウ


斑入りの葉や、春から初夏にかけて咲く花が、存在感のあるツルニチニチソウも、グランドカバーに植えてはいけない植物の一種です。

ツルニチニチソウは、株元から茎がどんどん伸びて広がりますが、茎の節から気根という根を張って根付きます。

壁や塀にも気根が張りついて、剥がすと跡が残ってしまうこともあります。

ツタ類


アイビーなど、斑入りの種類もあり、グランドカバーに使われることもあるツタ類。

ツタ類もつるの節から気根を張って、壁や塀に張りついて広がるので、伸びてから切り詰めるにも綺麗に剥がれません。

建物の壁材や隙間埋めの素材を痛めることもあるので、グランドカバーには植えてはいけない植物です。

スポンサードリンク

グレコマ


葉には爽やかな香りがあり、ハンギングによく利用されるグレコマですが、グランドカバーとして植えるには要注意です。

グレコマは、石垣の隙間を縫ってよく伸び広がるので、「垣通し(かきどおし)」という別名がつくほどです。

気づかぬうちにグランドカバーのエリア外に出でしまうことも多く、こまめな管理が必要になります。

ワイヤープランツ

寄せ植えやハンギングにも使いやすいワイヤープランツも、注意が必要です。

日向・日陰問わずよく成長し、タテにも伸びるのでメインの樹木や花を覆い隠して生長の妨げになることがあります。

ヒメイワダレソウ


グランドカバーとして人気があるクラピアの原種である、ヒメイワダレソウも生育力旺盛で、グランドカバーにすると置いてある鉢まで取り込んでしまうほど増えることがあります。

こぼれ種で増えるだけでなく、草むしりのあとのちぎれた茎から根を張って増えるほどなので、一度植えると抜いても抜いても生えてくる状態になります。

一方、ヒメイワダレソウを、植栽用に品種改良して生み出されたクラピアは、良く広がりますが、種が付かず、手に負えないほど増える心配がありません。

シロツメクサ


クローバーとも呼ばれ、身近な植物のシロツメクサも、グランドカバーとして植えると拡がりすぎることがあります。

シロツメクサも地下茎で拡がるのですが、一度抜いても、少しでも地下茎が残っていると再生してしまうほどの生命力なのです。

また、シロツメクサは、アブラムシが好む植物でもあるので、花や樹木にアブラムシを呼んでしまうこともあります。

カタバミ


カタバミは黄色い花を咲かせる植物で、増えやすく草丈も低いのでグランドカバーに選ばれることがありますが、あまりおすすめできない植物です。

カタバミも地下茎と種で増えます。

種は勢いよくはじけ飛ぶので思いもしない場所から生えてくることも!

深く根を張り、地上部分を抜いてしまっても、何度も生えてくるので手に負えなくなるケースが多いので庭に植えるときにはご注意ください。

ペニーロイヤルミント


ペニーロイヤルミントは、一般的なミントとは違い、匍匐性のミントの一種です。

匍匐性で強健なのでグランドカバー向いているとされることも多い種類ですが、やはりミントなので地下茎で増えすぎることがあります。

抜いても、地下茎や根が残っているだけで再生する、生命力の強い植物なので、特に狭いエリアのグランドカバーには向いていません。

グランドカバーに植えてはいけない植物を植えてしまったときは

ツタやヒメツルソバなどのつる性の植物の場合は、つるから根付いてしまうと厄介なのでこまめな切り戻しが必要です。

地下茎で増えるヒメイワダレソウなどの植物は、生えてきた不要な部分を抜く、抜くときは根っこやちぎれた茎を土に残さないように注意しましょう。

どうしても植えたい場合は、ルートバッグという不織布製のバッグに植物を植えて、地下茎がルートバッグの外に出ないようにコントロールする方法もあります。

こぼれ種で増えるカタバミなどは、花が咲いたら、種を付ける前に刈り取っておくと、繁殖を少し抑えることができます。

場所に適したグランドカバーを選んで、美しく手入れしやすいお庭を手に入れましょう!