フレッシュな黄緑色の葉色が美しいコニファーのゴールドクレストは、ガーデンニングブーム以降、日本でも最もポピュラーな庭木です。
しかし、大きくなりすぎて手におえなくなってしまった、剪定に失敗してスカスカになってしまったというケースもあります。
そこで今回は、大きくなりすぎたゴールドクレストを低くしたいときの剪定方法や、低く育てる方法についてご紹介します。
ゴールドクレストは大きくなる
ゴールドクレストはヒノキ科イトスギ属のモントレーイトスギの園芸品種です。
モントレーイトスギは北アメリカ原産の樹木で、高さ25mにもなる高木で、その園芸品種であるゴールドクレストも、成木では20mを超える高さになると言われています。
ゴールドクレストを庭に植えるときは気を付けよう。屋根より大きくなるからな。買ってきたときはタイヤよりもちっこかったんだよ… pic.twitter.com/nCeN1w3wuK
— かめきち (@kamekiti39) April 6, 2017
成長もとても早く、4号鉢の苗木が、5年ほどで4m近くまで育つほどです。
円錐形の樹形が美しく、生木のクリスマスツリーとして販売されていることもありますが、高さに比例して横幅も大きくなるので、コンパクトなお庭では、数年で手に負えなくなってしまうのも無理はありません。
もう一つ注意しておきたいのが、根が浅いというポイントです。
ゴールドクレストは、大きく育つ割に根が深く張りません。
しかも葉が密に育つので、台風などで倒れてしまうことがままあります。
それを避けるためにも、低くする剪定が欠かせないのです。
ゴールドクレストを低くしたいならこまめな剪定を!
ゴールドクレストは先述の通り、1年で1m近く伸びる生長の早い木です。
先延ばしにしていると数年で手が届かない、ハシゴを使っても届かないという事態になってしまいます。
そうなってしまうと、植木屋さんなどのプロにお任せするしかありません。
お金をかけずに、なるべく自分で管理したいという人は、年に一度は必ず剪定が必要になります。
おはようございます〜♬
土日でゴールドクレストとレッドロビンの剪定をやりました!!
植木が高いので脚立も植木専用の脚立を使いました!約1日半かかりましたが綺麗になりました〜👍👍
今朝は全身筋肉痛です。。😓💦
#植木の剪定
#ゴールドクレスト
#レッドロビン pic.twitter.com/gjUduFvq6W— paulohkawa (@paulohkawa) September 23, 2018
ゴールドクレストを低くする剪定方法
樹木の高さを抑える剪定に「芯止め」という方法があります。
その木の成長点となっている部分を切り詰める剪定ですが、円錐樹形のコニファー類では、樹形が大きく崩れてしまいます。
芯止めした場合、頂点に合わせて円錐樹形を作り直す剪定を行いますが、コニファー類は枝の外側に葉が茂り、内側(すでに葉が生えていない部分)には、その後葉が出てきにくいので幅を抑える剪定には限界があります。
既に大きく育ってしまったゴールドクレストを低くしたい場合には、一度で切り詰めず、何年か剪定を繰り返して低くすることをおすすめします。
樹形を整え、幅を抑えるために行う剪定は、「刈り込み」と「切り戻し」といった方法です。
刈り込みは、ハサミや剪定バリカンで枝葉を一度に刈っていくこと、切り戻しは、伸びた枝を必要な部分の残してハサミで切ることを言います。
刈り込みの方が切る位置などを考えずにカットできるので簡単ですが、木の高さを抑え、樹形を作り直す剪定の際は、葉の出る位置や向きを確認しながら切り戻す必要があります。
ゴールドクレストを低くする芯止めと切り戻し
ゴールドクレストの芯止めの位置を決めるのは、新しい頂点となる部分から下を、円錐形に切って、葉が残るかどうかという点です。
頂点の高さを決めたら、まず中心の幹を切ります。
そのすぐ下の枝で最も幹に近い葉を新しい頂点とするので、その葉のすぐ上で枝をカットします。
頂点となる葉が横に広がってしまっているときは、残した枝を麻ひもなどでみきに固定しておくと、上に向かって綺麗に伸びてくれます。
そこから下も同じように、円錐形をイメージしながら、中心から近い部分の葉を残して切り戻していきましょう。
この時、残す葉が内側に向かう内芽ではなく、外芽を残すようにすると、コニファーにありがちな内側の蒸れを防ぐことができます。
切っていくうちに、葉が枯れた枝や、枝が混み入った枝、横に広がらず上に伸びる立ち枝などがあれば、根元からカットしましょう。
剪定直後は、頂点がスカスカで寂しく感じるかもしれませんが、成長に伴って葉も茂り綺麗な円錐樹形に戻ってくれますよ。
ゴールドクレストの剪定時期
ゴールドクレストの剪定は3~5月の春がおすすめです。
春~秋にかけて、よく成長するので剪定のダメージが小さく、樹形も整いやすくなります。
また不要枝を間引きすることで、ゴールドクレストの苦手な暑さや蒸れを予防できるのも春に剪定を行うメリットです。
また、9~11月頃の秋でも大丈夫です。
ただ、秋口に強く剪定す気をつけ気をつけましょう。
剪定後、葉が育つ期間が春に比べて短いので、剪定後樹形が整うまで時間はかかりますが、木の負担は抑えられます。
反対に、ゴールドクレストの剪定を行ってはいけないのは真夏と真冬です。
この時期に、特に高さを変え・樹形を作り直すような大幅な剪定をすると、枯れることがあります。
特に真夏は春から伸びた部分が気になる時期ではありますが、絶対に強剪定はしないようにしてください。
まとめ
ゴールドクレストを低くする「芯止め」樹形を再構築する「切り戻し」についてご紹介しました。
内芽・外芽は慣れないうちはわかりにくいかもしれませんが、毎年剪定をしていれば、残した枝葉がどのように成長するか、予想がついてきます。
最初から大幅に低くしようとせず、何年かかけて繰り返し剪定を行ってみて下さい!