ガマズミの実 の特徴は
ガマズミは日本の四季を通じてその美しさを堪能できる植物です。
春には桜が終わった頃に花が咲き、夏は深緑、秋は真っ赤な丸い実を枝いっぱいにつけ、冬は紅葉を楽しむことができます。
林や森で花が少なくなった周りの木々に代わり、真っ赤な宝石のような実で秋を彩ります。ガマズミは日当たりの良い場所を好むという特徴を有しているため、自宅の庭で育てる場合には相応の手入れが必要です。
また腐葉土などを十分に利用すると花や実のつき方も大分変わってきます。
ガマズミの実種類は・・
ガマズミは、北海道から九州まで日本に広く生息し、比較的よくみられる植物です。
春から夏にかけて花が咲き、夏の終わりから秋になると真っ赤な丸い実がなる植物で、レンプクソウ科(スイカズラ科に分類されることもあります)の植物です。野生動物もガマズミの実をよく食べることが知られています。
その他にもいくつかの種類があるのですが、赤い実をつける植物に、ガマズミよりも比較的高い標高に生息して少しつやがある葉が特徴のミヤマガマズミ。細長い葉が特徴的なオトコヨウゾメ。
丸い大きな葉が特徴のオオカメノキなどが有名です。
違う色の実がなることで知られている、青い実をつけるトキワガマズミ(ビバーナム・ティナス)も有名です。
ガマズミの実を食べる方法は
ガマズミはスイカズラ科の植物で、5~6月頃になると香りの良い白い花が咲き秋になると南天のような赤い実がなります。
ガマズミの実は非常に酸っぱい特徴があり、生食として食べることができません。また実には小さな種が入っているのでジャムにするのも手間がかかる特徴があります。
そこでホワイトリカーと砂糖に実を漬けておき、果実酒に加工すると長期間の保存も可能ですし長く楽しむことが出来ます。
お酒以外ではシロップに加工する方法もあります。潰すだけでは小さな種が取り除けないので、一度裏ごしをしてから糖分を加えて煮詰めておくとシロップを作ることが出来ます。
ほのかな酸味と美しい赤い色のシロップに仕上がるので、水や炭酸で割って楽しんだり、お茶やお酒に入れて楽しむことも出来ます。
ガマズミは疲労回復や血液をサラサラにするなど生活習慣病に効果があり、更に美容にも良いことから注目されている食材です。
ガマズミの実を食べたい・・・どんな味がするの
日本中の山地に生えている落葉低木であるガマズミの実ですが、この「ズミ」は「酢実」という漢字から来ているので、文字通り甘酸っぱい味がします。
生で食べても美味しいですが、果実酒としても楽しめます。
またガマズミの実は、食べる時期によって味が異なります。まず、木に葉が付いている秋頃は、酸味がかなり強くなっています。
酸っぱい味が大好きな人には好まれますが、ほとんどの人は酸っぱすぎて食べられません。
そのため実際に食べるのは、葉が落ちた12月からです。この時期になると、程よい酸っぱさとなります。
さらに1月になると、水分がなくなり、ドライフルーツのようになります。酸っぱさも少なくなりますが、噛み応えを楽しむことができます。
ガマズミの実の効能や効果は
ガマズミの実はポリフェノールの一種であるアントシアニンを数種類含んでいます。
この量は赤ワインと同じくらいであると言われており、ポリフェノールには活性酸素の働きを抑え血液をサラサラにする効果があることから、動脈硬化や高血圧などの生活習慣の予防に効果があります。
その他にもガンの予防・抑制、視力回復、血管壁強化、アンチエージングの効果が期待できます。
またビタミンCの含有量がレモンの2倍もあり、美肌、新陳代謝促進、疲労回復などの効果があり、加えて含まれているクエン酸も疲労回復の効果があります。
その他にも果実酒にすることで食欲不振やストレス回復、筋肉痛や肩こり、不眠、冷え性に対する効能も認められています。
ガマズミの実酒の作り方
ガマズミの実は若木の先端に沢山の赤い実を付けますが、成りたての時期は小さくて酸っぱく、晩秋の時期まで置いておくと甘みが増して大きくなります。
晩秋の時期の甘くて大きい完熟の実を収穫して、大変ですが1粒ずつヘタや枝を取り除いて、傷のあるものを外して選別して奇麗に水洗いします。
容器として使う瓶は良く水洗いした後に、熱湯を注いで消毒するか、耐熱ガラスなら電子レンジで加熱殺菌を行います。
瓶にガマズミの実を高さの半分ぐらいの量を入れて、そこに果実酒用のホワイトリカーを瓶の蓋のできるギリギリまで入れて、できるだけ空気が入らないようにします。
瓶は半年ぐらいの期間薄暗い場所に置いて、そのまま保管して置けば出来上がります。
ガマズミの実の収穫は季節はいつ
熟して濃い赤色で枝先に鈴なりに付くガマズミの実は美しく、高さがない木の紅葉自体も野趣を感じられる光景です。
実の形はやや平ための卵形をしており表面にツヤがあります。
初夏から実がなり始め、収穫とその後の果実酒作りやソースなどには、果肉がほぼ0のため種を取り除き加工します。色を活かした食品となり、見た目にも鮮やかです。
ガマズミの実の収穫は季節は秋冬が適期で、虫や鳥の被害などで食べ尽くされなければ10月から年末年始でも枝に残ったものを収穫できます。
日本全国の山野に自生し街路に雑木として身近に見られる落葉性の低木で、花屋に並ぶものもあります。花屋のものは観賞用であり、収穫などはおこなわず飾っておきます。
ガマズミの実がならないどうして
ガマズミの実がならない場合、植物全体にいえますが、花が咲いても受粉しないためで原因は結実しないことが多いです。
花が咲く、咲かないといった原因に多いのは、枝を剪定する時期の間違いによるもので、当然花が咲かなければ実だけなることはありません。
花芽がつくられる時期にチッ素成分が多いことも原因になります。
ガマズミは、邪魔になる不要な枝を取り除くなど最低限の剪定で十分なため、伸び過ぎになった強い枝や、花が付かない古い枝は切り取った方が良いため、剪定の適期の12月~3月におこないますが、花芽の付く長さの短い枝ごと切ってしまうのはできるだけ避けます。
実がならないときの対処として、異なった品種をそばに植えると受粉率が高まります。