腐葉土は読んで字のごとく、葉っぱが腐ったものです。堆肥との違いはふんなどの肥しが入っておらず植物だけでできているところです。
森の中では、落ち葉が地面に落ち、つもり積って自然に腐っていきます。最初は硬かった落ち葉も雨にぬれたり乾燥したりを繰り返すうちに細かく砕け、長い時間をかけてふかふかの土のようなっていきます。
落ち葉は森を豊かにするために非常に優れた材料になります。落ち葉が土の上で腐っていくと、土をほどよく軟らかくし、葉と葉の間に空気の層を作るため、通気性を良くし、水が下に逃げるのを防いでくれる役目も果たします。
それ自身が栄養ともなるため、森があんな風に元気になるのは落ち葉のおかげともいえます。自然な状態では土の中のバクテリアなどの微生物や小さなミミズなどの生き物が落ち葉を腐らせ、良い土を作るお手伝いをしています。
栄養分がたりない土に腐葉土
栄養分がたりない土に腐葉土を混ぜてあげると、もう一度土を元気にしてくれます。腐った落ち葉などが空気の層を作り、そこに新鮮な空気が送り込まれ、軟らかくふかふかとした状態にしてあげれば、もう一度発酵が行われ、土を蘇らせてくれます。
また、痩せた土では土に栄養を与えてくれる微生物も生きて行きづらいです。微生物自信が元気に働く事が出来る土を作って行ってくれるので、良く混ぜて良い土づくりをしていくと良いです。
腐葉土は土に栄養も与えてくれますが、じっくり時間をかけて土を改良する時に適しています。
腐葉土より肥料分がたくさん含まれている堆肥
堆肥は落ち葉や小さな枝、ワラなどの植物原料に牛フンや鶏糞などの肥しを混ぜて発酵させたものです。
腐葉土より肥料分がたくさん含まれているので、土に栄養を与えたい時に効果があります。土壌の改良に適していて、ふんに含まれている肥料分がやせた土を元気にすることで、作物も元気にしてくれます。野菜や果物を美味しく育てたい時に適しています。
最近の堆肥はにおいもあまりありません。しかし、隣の家が近い住宅地で使用するとやはり、ニオイがトラブルのもととなる事があるので、注意が必要です。
庭木の肥料に使うなら腐葉土
どちらも土を元気にして、栄養を与えてくれる事に変わりはありませんが、庭木の肥料に使うのならば、腐葉土がおすすめです。
実を収穫するような果物や野菜、花を咲かせたいときと違って、急激に高い栄養を与える必要はなく、じっくりと長い目で良い土にしてあげればよいからです。
土を良くするだけでなく、冬場に根元に敷いてあげると保温性を高め、寒さから守る役割も果たしてくれます。