フサスグリの育て方・剪定・食べ方・植えてはいけない理由のまとめ

果樹

フサスグリの特徴は

スグリ科の植物であるフサスグリの特徴は、その実の色にあります。

果実の色が赤ならばアカスグリと呼ばれ、白ならばシロスグリと呼ばれます。

また、実は小さく可憐であるため、ケーキやパフェなどの飾りに使われます。

そして、小液果にツヤがあるため、ジャムやゼリー、果実酒などにも用いられています。

さらに、味にも特徴があります。赤色の実は酸味が強いため、加工用に使われることがほとんどですが、白色の実にはわずかに甘味があるので、生で食べることも可能となっています。

フサスグリの地植え・鉢植えでの育て方

フサスグリは地植えでの育て方の場合、寒冷地と温暖地では植え方の時期が異なります。

これは夏の暑さに若干弱い傾向があるためであり、寒冷地は3月、温暖地では日差しが弱くなる11月に植え付けをします。

どちらの場合も深さ40cmほどに穴を掘り腐葉土と有機肥料を混ぜてフサスグリを浅く植え付けていきます。

切り戻す必要も特別な手入れも必要はありませんが、根元が乾燥しないように稲わらなどで保護をすることが大切です。

フサスグリの鉢植えでの育て方においても基本的に地植えと同じであり、寒冷地では3月、温暖地では11月が適しています。

用土は果樹用の市販されている培養土と緩効性の固形肥料を混ぜたものを使用しますが、鉢植えにする際には鉢底にネットを敷いて石を入れ水はけをよくすることが大切になります。

乾燥に弱いのですが、あまりにも水やりをしてしまうと根腐れの原因となるので、土を触り乾いていたらたっぷりと施すようにします。

フサスグリの病害虫はいつどのように気を付けるの

フサスグリの害虫はカイガラムシといって、カイガラムシがフサスグリに付くと生育が非常に悪くなり上手く育たなくなります。

最終的にはフサスグリにある樹液を全て吸い尽くされてしまい、枯れてしまうという恐ろしい害虫です。

カイガラムシは日当たりが悪かったり風通しが悪い場所に置いてあると来る可能性が高まります。

病気で気を付けたいのはうどんこ病です。うどんこ病になると葉っぱや茎などが真っ白くなります。

生育が悪くなり育たなくなるので注意が必要な病気です。時期としては5月から6月の間と9月から10月の間に発生することが多いです。

万が一うどんこ病になってしまったら早い段階で処置をすれば治るのですぐに行動を起こすようにしましょう。

フサスグリの肥料の与え方

フサスグリを地植えする際には腐葉土に有機肥料を混ぜ込んでおき、9月~10月頃に速効性化成肥料もしくは有機肥料を与えると新芽や花芽を増やすことができます。

これらの肥料は根張りの強化を高めたり、果実の結実を促してくれるのが特徴です。

また一緒に天然活力剤も併用することによって、土の中に溶け出した栄養分を効率よく吸収してくれます。

打ち込み型肥料も使用すれば病害虫や気象に強い木に育ててくれる上、年に1回の施肥でおよそ1年間の効果を持続させることが可能です。鉢植えで育てる場合は、2月と7月、10月に施肥しましょう。

フサスグリは食べられるの食べ方や味はどうなの

フサスグリは、食べることができます。ただし、白色の実はわずかに甘みがあるので生でも食べられますが、赤色の実は酸味が強く、加工して食べることがほとんどです。

まず、ケーキやヨーグルト、ムースなどに添えると美味しく食べることができます。

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また、赤色の実には多くのペクチンが含まれているので、ジャムにするという食べ方もあります。

さらに強い酸味を活かして、ジュースにしても美味しく飲めます。

炭酸水で割ると、より飲みやすくなります。そして、ホットケーキミックスの生地に混ぜて、オーブンで焼くという食べ方もおすすめです。

赤色の実をトッピングすれば、見た目も鮮やかです。他にも、鴨料理や魚料理にフサスグリで作ったソースを合わせるという料理法もあります。

フサスグリを増したい挿し木できるの

赤い実をつけることで知られるフサスグリは、挿し木によって増やすことができます。

株分けで増やすことも可能ですが、いずれにしても2月中旬~下旬の間に、挿し木か株分けをするのが基本です。

やり方は簡単で、フサスグリの挿し穂を切り取ったら数時間水に浸し、用意した土に挿していくだけです。

挿し穂は若くて元気が良い枝が狙い目で、用土は挿し芽用のものを選ぶのがポイントです。

後はしばらく水をやり、根がしっかりと張るまで育ったら定植できます。

根元あたりから別の芽が出てくる頃が目安で、これが挿し木が生長した合図です。

フサスグリは良く水を好みますが、暑さにはあまり強くないので、日差しが強い日の午後は特に気をつけた方が良いでしょう。

フサスグリの剪定の方法・剪定の時期はいつがいい

フサスグリの剪定に適した時期は冬場、12月から2月です。フサスグリは暑さや蒸れに弱いので、全体的に風通しが良くなるような剪定が適宜必要になってきます。

株の内側に向かう枝、混み合った枝、弱った枝は間引いてしまいます。できている花芽を切ってしまう事になりますが、実をつけてから年数が経っている枝はやがて先端しか実がつかなくなります。

そのため枝の1/4程を切り返すと翌年に短果枝が発生し、充実した花芽ができます。

または、根元から切ってしまって新梢に更新します。

ただし、実を収穫後新梢が伸びているものは残しても構いません。大切なのは、株元の日当たりを良くする事です。これは害虫の発生や病気の予防にも繋がります。

フサスグリ 植えてはいけない理由

フサスグリは、酸味のある赤い実を収穫できて、ジャムやジュースとしても楽しめますが、植えてはいけない植物として挙げられます。

それはフサスグリの実に毒があるとか、棘があるなど人間に害が及ぶことではありませんが、環境に対して害が及ぶリスクがあります。

環境に害があるから植えてはいけないとはどういうことかというと、フサスグリが強い繁殖力を持つ植物という意味です。

何も考えずに庭に植えると、自分の家以外にも広がってしまいます。

それでもフサスグリを育ててみたいと言うならば、地面に植えるのではなく鉢植えにしておき、周囲をビニールなどで覆い、鳥によって周辺に種をばらまかれないよう管理をすれば大丈夫です。

そういった手間をかけたくないならば、おとなしく諦めましょう。