庭木や生垣として人気のコニファー。
良く見かける庭木なので、育てるのが簡単だと思いがちですが、葉が茶色く枯れてスカスカになっている木も見かけます。
葉が密に茂る木なので、枯れてしまうとかなり見栄えが悪くなってしまいますよね。
コニファーの葉が枯れてしまう原因と、剪定方法についてご紹介します。
コニファーが枯れる理由
コニファーの葉が枯れるにはいくつかの理由があります。
日光
コニファーの多くの品種は、日当りのいい場所を好む植物です。
屋外でも日当たりの悪い場所では葉が枯れてきて、小さい木だと木自体の生育に関わります。
鉢植えで移動できるときは日光の当たる明るい場所に移動する、地植えは、根を傷つけないように移植または、挿し木でバックアップを取っておくといった方法で対処しましょう。
直射日光が原因のこともあります。
これは出たばかりの若い葉が、西日のような強い日差しや高温で、葉焼けしてしまう場合です。
葉焼けは一時的なものなので、枯れた部分を取り除いて、移動する、または日よけをすると防ぐことができます。
水分
乾燥につよいコニファーは、地植えではほとんど水やりをしなくても、雨水で育つことができますが、幼木のうちは水切れで枯れることがあります。
鉢植えで育てる場合は特に、水切れに注意が必要です。
ただ、一度や二度の水切れで、木が枯れてしまうほど深刻な状態になることはありません。
水切れで葉が枯れたときは、枯れた部分を取り除き、適切な水やりをして様子を見ましょう。
反対に、常に土が湿ったままになっていることも、根が酸素不足に陥り、根腐れして枯れてしまいます。
これも、特に鉢植えの場合に起こりやすいので、植木鉢に受け皿をしているときは、水やりの後に貯まった水はその都度捨てるようにしましょう。
水分過多による葉の枯れ込みは、根に原因があるので、根腐れを放置すると木全体の生育に問題が出ることがあります。
根腐れが原因と考えられるときには、水やりを控える、「ミリオン」や「ハイフレッシュ」などの根腐れ防止剤を土に混ぜ込むなどの対処をして様子をみましょう。
根の不調
コニファーの中には根がデリケートで、移植が原因で枯れてしまうものもあります。
苗木を植えつけたり、移植直後に枯れ始めたときは、根のダメージが理由かもしれません。
大きな木では、ダメージが大きいと、木全体が必要とする水分を吸収できず枯死してしまうこともありますが、しばらく観察して新芽が出てくるようであれば、枯れた枝葉だけを取り除くだけでOKです。
また、鉢植えで育てて数年たっているコニファーが枯れるのは、根詰まりの可能性があります。
鉢植えでは、数年に一度植え替えが必要ですが、植え替えのときには、なるべく根を触らないよう注意しましょう。
剪定
剪定した直後に、残った葉が変色しているときは、剪定が原因と考えられます。
コニファーは金属を嫌い、金属製のはさみで切ると葉の先から茶色く変色します。
セラミック製のハサミや、手摘みをすると変色を防ぐことができます。
剪定直後の変色は、葉が枯れて起こっているわけではないので、新芽が伸びてくる頃には気にならなくなります。
コニファーの枝を切り詰めるような強剪定の後に、新しい葉が生えてこない場合は、剪定で切り過ぎたことが原因です。
コニファーは枝の先の方に葉を付けて、内側の方には葉が出ていない部分があります。
この葉が出ていない部分まで剪定すると、その枝には葉が出てきません。
木のボリュームを抑える強剪定の際は、切る場所を良く考えて剪定しましょう。
枯れた枝は剪定して取り除く
日光による葉焼けや剪定後の変色は一時的なものですが、根腐れ・移植で傷んだことによる葉枯れは、なかなか復活することはありません。
枯れた枝のせいで、風通しが悪くなると、木全体の生育に大きな影響が出るので、枯れた枝は根元から切る間引剪定で取り除きましょう。
枯れ枝を取り除く間引き剪定は、春か秋が適しています。
春は生育旺盛なので、枝の断面がすぐに葉で隠れてしまいますが、切った枝が気になるときは、葉が付いた節のすぐ上で切る、切り口が正面を向かない角度で切るという工夫で、目につきにくくすることができます。
枯れた葉も落とす
枯れた葉が枝に残っていると、見た目にも悪いですし、新芽が出てきにくくなって、いつまでも元の綺麗な状態に戻りません。
蒸れの原因や、日照の妨げにもなるので、早めに取り除く必要があります。
変色した葉が、もとの緑色に戻ることはないので、手で摘んでおきましょう。
このとき、枝の内側もチェックしてみて下さい。
内側の枝が混み入っていると、古い枯れ枝に枯葉が積もっていることがあります。
これも、風通しが悪くなるのでしっかり掃除しておくことをおすすめします。
まとめ
コニファーが枯れてしまう原因は、日照・水・根のダメージ・剪定など様々な理由がありました。
コニファーの葉が枯れてきたときは、植えている場所の環境、水やり、移植や剪定のタイミングによって、適切な対処をしましょう。
どんな原因であっても枯れた葉は速やかに取り除く、枝は様子をみて、新芽が出てこないようであれば間引き剪定で、木全体の生育の邪魔にならないように整理することが大切ですね。