チェーンソーというと立木を切り倒したり、材木を切ったりするのに便利な工具ですが、「初心者には使いこなせない危険な工具」というイメージがありますよね。
でも大きな庭木を切ったり、DIYなど個人でも使えると便利な道具でもあります。
チェーンソー初心者でも危険な事故が起こらないように、チェーンソーの正しい使い方や、気を付けるポイントについてご紹介します。
チェーンソー初心者の方は是非お読みください!
チェーンソー初心者が気を付けたい正しい使い方
チェーンソーは鎖状につながった刃を、ガソリンエンジンや電動モーターで回転させて木材などを切断する道具です。
のこぎりのように細かく動かす必要がないため、時間が短く、少ない労力で切断できるので、木を切り倒したり、木材を必要なサイズに切り分けるために使われています。
エンジンやモーターの大きな力で回転する刃物なので、危険を伴う工具でもあります。
まず第一に、チェーンソーを使うときは、ケガ防止のため防護具を身に着ける必要があります。
仕事でチェーンソーを使用する場合は防護服の着用が義務付けられており、私的利用では義務化されていませんが、自分の身を守るために着用することをおすすめします。
防護具は、ヘルメット・保護メガネ・マスク・防護ジャケット・防護ズボン(チャップス)・手袋・チェーンソーブーツなどです。
チェーンソーの点検は大切
次に大切なことは点検です。
重要なチェックするポイントは、ソーチェーンの張り具合と、チェーンブレーキが機能するかどうかです。
ソーチェーンが緩んだ状態で使用すると、使用中にソーチェーンが外れてケガをする恐れがあります。
チェーンブレーキは、キックバックなどの異常が発生したときに、緊急停止する装置です。
チェーンブレーキの動作確認は、本体を停止状態にして、ブレーキレバーを前方に押して作動にした状態でソーチェーンを手で引っ張ります。
ここでソーチェーンが動かなければ、チェーンブレーキが効いているということです。
なお、点検するときは必ずエンジンを切って、手袋着用のうえで行ってください。
詳細な点検方法については、お使いの製品の取り扱い説明書をご確認ください。
チェーンソーのエンジンを始動する前に、周囲に人がいないか、燃料を近くに置いていないか、ソーチェーンが地面に接していないかを確認して始動します。
チェーンソーを使用するときは、まずは右手でリヤハンドル、左手でフロントハンドルを握ります。
そして左足を1歩前に出し、本体が腰に沿うように持って作業します。
チェーンソー初心者が気を付けるべき危険な事故「キックバック」
「キックバック」というのはチェーンソー使用中に、反発力がかかり作業者の方に跳ね上がってくる現象で、最も危険な事故です。
実際に死亡事故や重大なケガにつながったケースもあります。
キックバックはチェーンソーの先端円の上部1/4に、木材が接触することで起きやすい現象で、切断中の木材の向こう側に障害物があったり、先端を差し込んで切る突込み切りをする場合に起こりやすいと言われます。
本体を両手でしっかり固定し、正しい姿勢で使用している場合、多少キックバックの衝撃があっても、跳ね上がるほどにはなりません。
しかし、肩より高い位置での作業や片手での作業、排気量の高い(パワーの強い)製品を使用しているなど、キックバックの衝撃を体で受け止められず、チェーンソーのコントロールができなくなることもあります。
キックバックを防ぐには、作業場所を整頓する、ガイドバーの先端部で切らない、込み入った作業を行う時は、他のアプローチを試すなど、使用中の注意はもちろん、先述したチェーンブレーキの点検を怠らないことも重要です。
チェーンソーアートに使われる、「カービングバー」は、ガイドバーが細く先端が尖った形で、キックバックが起こりにくい形状なので、作業によって使い分けるという手もあります。
チェーンソーでの事故というと、ソーチェーンでの事故を想定しがちですが、強い振動が体に及ぼす被害や、高温になったエンジンでのやけど、燃料やおがくずへの引火からの果菜、立木の切り倒し中の事故など様々な危険が伴います。
チェーンソー初心者に資格は必要?
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チェーンソーを業務に使う場合「特別教育」が義務付けられていますが、個人で使用する場合は資格や免許は必要ありません。
しかし、正しい使い方やメンテナンスを学ぶとこで、自身の安全にもチェーンソーを長く使い続けるためにもなります。
チェーンソーの特別講習は、地域の技能講習センターやコマツなどの教習所で受けられます。
伐採作業やチェーンソーに関する知識などの座学9時間と操作方法や点検整備などの実技9時間を3日間で行う講習で、受講費用は20,000円前後となっています。
時間もお金もかかる講習なので、庭の枝払いやちょっとしたDIYのために受けるには気が引けますが、チェーンソーに触ったこともなく、身の回りに使える人もいない場合には、一つの選択肢として検討してみて下さい。
チェーンソーはホームセンターやネットで気軽に購入できますが、農機具専門店や林業組合で購入すると、使い方を説明してくれたり、点検修理を行ってくれる場合もあります。
資格は必要ないけれど、基本的な使い方を教えてもらいたい場合は、アフターフォローのある店舗での購入をおすすめします。