ブルーベリーの土を酸性にする方法!適正な酸性度は?

ブルーベリー

ブルーベリーを育てるにあたって、一番に気を付けたいのが土を酸性にすることです。

ブルーベリーは酸性の土を好み、適切な酸性度がない土では枯れてしまうことも!

そこで今回はブルーベリーの土を酸性にする方法、酸性の土壌を保つ肥料について調べてみました。

ブルーベリーは酸性の土が好き!

野菜の栽培をするとき、植えつけ前に、土に石灰や草木灰を混ぜたことはありませんか?

石灰や草木灰は、土壌をアルカリ性にするために使用します。

リンゴやミカンなどの多くの果樹類や、アスパラガスやほうれん草などの一部の葉物野菜は中性からアルカリ性土壌を好むため、石灰や草木灰で土壌をアルカリ性にします。

トマトやナス、ピーマンといった果菜、大根などは、中性から弱酸性の土壌が向いています。

野菜の中でもジャガイモ・サツマイモは酸性土壌を好む野菜です。

酸性・アルカリ性を表すのには「pH」(ピーエイチ・ピーエッチ・ペーハー)という単位を使用します。

pHは0~14までの数値で表され、丁度真ん中の0を中性として、数字が小さくなるほど酸性度が高く、数字が大きくなるほどアルカリ度が高いと表現されます。

栽培種のブルーベリーである、ハイブッシュ系ブルーベリーはpH4.3~4.8の酸性、ラビットアイ系ブルーベリーはpH4.3~5.5と酸性から弱酸性の土壌が適していると言われます。

適正なpH値で栽培していなければ、生育が悪くなったり、枯れたりして、長期的な栽培はできません。

土壌のpHを測るためには、pH測定器(pHメーター)を利用するのが手軽です。

ブルーベリーの土を酸性にする方法

鉢植えでブルーベリーを栽培する場合は、市販のブルーベリーの培養土が便利です。

ブルーベリーの栽培専用に配合しているので、適正な酸性度で保水性も高くなっています。

自分でブルーベリーの土を調整する場合は、元の土壌のpHを確認しましょう。

日本の多くの土壌は、酸性の雨の影響や、植物の根からでる水素イオンの影響で酸性になっていることが多いです。

元の土壌のpHが、ブルーベリーの好適な酸性度(pH4~5前後)であれば土壌の調整は不要です。

酸性度が足りないときは、ピートモスを使います。

ピートモスは、ミズゴケなどの苔類や水辺のヨシ、スゲなどが積もって腐植した泥炭が原料の用土で、有機酸を含み、混ぜた土壌を酸性化する働きがあります。

保水性が高いので、水切れに弱いブルーベリーに特にお勧めしたい用土です。

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市販されているピートモスには無調整と酸度調整済のものがありますが、酸性度に差があり、無調整のピートモスはpH3.8~pH4.8、酸性度調整済のピートモスはpH6.0程度です。

土を酸性化したいときには無調整のピートモスを使用します。

ピートモスは乾燥したままだと撥水性があるので、土自体の保水力を下げてしまいかねません。

使用前にピートモスをバケツなどの容器に入れ、水をかけてしっかり水を含ませておきましょう。

そして地面に植穴を掘り、水を含ませたピートモスを穴の底に入れます。

苗を植穴にセットし、根の周りに水を含ませたピートモスを流し込みます。

鉢植えの土に使う時は、ピートモスと小粒鹿沼土を半量ずつ混ぜて使用します。

鹿沼土も酸性の性質を持ち、ピートモスに足りない排水性を補う点でも鉢植えブルーベリー向きの用土です。

ブルーベリーの土を酸性に保つ肥料の選び方

ブルーベリーに与える肥料も、土のpHに影響を与えにくいものを選ぶ必要があります。

まずは基本的な窒素・カリ・リン酸をバランスよく含んだ緩効性肥料が基本です。

肥料には緩効性と速効性のものがありますが、ブルーベリーの場合、即効性の肥料は葉焼けなどの原因になります。

ブルーベリーの根は深く張るのではなく、周囲に広がって伸びることが多いので、株元ではなく、広がった枝の先端の足元あたりに散布します。

ブルーベリーに、窒素として硫安(硫酸アンモニウム)を与えることをおすすめしている場合もありますが、窒素は芽出しの時期の春肥として、木全体を強くする効果があります。

しかし、収穫期に窒素が強く残っていると、実に酸味が出てしまうため、硫安を個別で与える時期には注意が必要です。

また、カルシウムも実を完熟まで樹上に残すために有効ですが、肥料として流通しているカルシウムは、石灰などアルカリ性のものが多いので、ブルーベリーには硫酸カルシウムを使用しましょう。

酸性度が足りない土壌ではマグネシウム欠乏になりやすく、クロロシスを起こす原因になります。

クロロシスとは葉緑素を作り出せなくなることで、光合成が滞り、木が弱ることです。

クロロシスになると、葉の色がぼやけて白っぽい緑、薄黄緑に変化し、葉脈が浮き出てきたようになります。

葉が展開している時期の一時的な症状であれば、自然に改善しますが、木全体にクロロシスの症状があらわれたときは、土にピートモスを追加して混ぜ、pH値を酸性に調整しましょう。

やはりブルーベリーは土を酸性に保つことが大切なんですね。

ブルーベリーを長く元気に育てるためにも、土壌のpHをしっかり管理していきたいものです。