様々な品種がある薔薇には、病気にかかるリスクがあります。病気として知られているのが、うどんこ病という症状です。葉の部分やつぼみの部分などに、白い粉が発生するのが特徴です。
この粉はカビであり、カビが付着したままだと成長を阻害されてしまいます。葉の部分で十分に光合成ができなくなるからです。感染した状態だと、葉がまっすぐに伸びず、裏側に丸まるように生えてきます。
バラのうどんこ病の原因について
対策をする前に、発生する原因を考えます。原因は糸状菌というカビの一種で、空気感染するのが特徴です。感染しやすい季節は比較的雨量が少なく、曇り空が多いときです。
初夏や秋口が菌の繁殖に最適な季節になります。この季節には注意して薔薇を育てる必要があるでしょう。気温がやや低めで、乾燥しやすい季節というのも、糸状菌は好みます。
バラのうどんこ病の対策について
うどんこ病の対策をするには、枝や葉が茂りすぎない程度に間隔をあけてあげましょう。風通しを良くすることで、菌の繁殖を防ぎます。日にあてることも大切です。
暗い場所ではなく、そこそこ日の光が差し込む場所に置いてあげてください。窒素肥料をたくさん与えすぎるのは良くありません。栄養を与えすぎることで枝や葉が生い茂りやすくなり、結果的に糸状菌が繁殖しやすくなるからです。
既に感染した部分が見つかったなら、その部分の枝や葉は取り除いてしまいましょう。他の健康的な部分に感染させないようにするための、大切な作業です。
空気感染する性質を持っていますから、早めに対策してください。定期的に薔薇の健康状態をチェックすることが重要だといえるでしょう。
バラのうどんこ病の対策薬剤の散布
ただ、感染してしまうと枝や葉を取り除くだけでは間に合わない場合がありますので、薬剤を散布するのがおすすめです。うどんこ病にはよく効く薬剤があります。
この効果が発揮されることで健康状態を取り戻すことができますが、厄介なのが薔薇にはワックスの役割を果たす成分が新芽部分にあることです。
ワックスの作用によって、水溶性の薬剤を弾いてしまい、十分な効果が発揮されなくなります。この部分に作用させるには、展着剤を利用します。展着剤を薬剤に混ぜることによって、ワックスのある新芽部分にもきちんとついてくれます。
最も効果があるとされる薬剤が、トリフミンです。市販されていますので入手は簡単です。他に、黒星病にも効果的なサルバトーレやバイコラール、価格の安いバイレトンがあります。
予防目的ではカリグリーンを使います。展着剤は商品名まくぴかの効果が高く、おすすめです。