アベリアはスイカズラ科に属する落葉~半常緑低木で、別名をハナゾノツクバネウツギと言います。いくつかのアベリア属の交配から生まれた花木で、6月から11月の初夏から秋までの長期間にわたり、白や薄いピンクの小さな花を咲かせます。
枝先に咲く花は漏斗型で、扇状に咲くのが特徴です。葉は小さな緑色をしており、斑模様の入ったものや黄金葉の改良された種類もあります。
寒冷地ではほとんどが落葉しますが、暖地では葉を残したまま越冬することも多くあります。とにかく丈夫であることが特徴で、刈り込みにも強いため、公共施設などの生垣に良く利用されています。
アベリアの育て方は
育て方としては、とにかく丈夫なことから、剪定以外は放任していても育つほどです。日当たりの良い場所を好み、明るい半日陰の場所でも育ちますが、花つきが減ってしまったり徒長しやすくなってしまいます。
乾燥には比較的に強く、痩せ地であっても問題なく育ちます。逆に肥沃な土のところですと、枝が暴れやすくなるため管理が煩雑になりやすくなります。挿し木については比較的に容易にできるため、簡単に増やすことができます。
管理については生垣の場合は、ある程度花つきを犠牲にして刈り込みをします。放任すると徒長枝が縦横に伸びるため、見苦しくなってしまいます。
肥料については春先に、即効性肥料を控えめに与えます。土が肥沃な場合は、与えなくて大丈夫です。剪定については厳冬以外ならばいつでも刈り込みをして大丈夫ですが、新しい枝に花をつけますので、刈り込みをし過ぎてしまうと花を楽しめなくなってしまいます。
アベリアの剪定花を楽しみたいなら
花を楽しみたい場合は、通常は徒長した枝だけを刈り込むようにして、花が終わった晩秋の11月頃に本格的に刈り込みをすると良いでしょう。
もしも繁りすぎてしまっている場合は、古い枝を株元から間引くようにします。株が大きくなりすぎてしまった場合は、冬に株元から枝をすべて切り落として、新しく更新するようにします。また病害虫については、特に気になるものはありません。夏は花の蜜を求めて、虫が来やすくなります。
アベリアにはピンクの花が咲く品種と、斑模様の葉をつける品種が出回りますが、斑入りの品種の方はきれいではありますが、花つきがやや悪く、丈夫さの面でも緑葉のものに劣ります。
それでも丈夫な方ではありますが、楽にお手入れをしたいということを重視したい場合は、緑葉の品種の方を生垣として利用すると良いでしょう。